研究課題
基盤研究(B)
ヒトならびに動物実験により,1)末梢性の嚥下反射誘発は口腔感覚の影響を受けないものの,咀嚼運動や咀嚼中枢の影響により抑制を受ける,2)嚥下反射誘発をもたらす末梢刺激によって咀嚼運動パターンそのものは変化しないことから,運動パターン制御に関わる相互の機能連関は乏しい,3)嚥下運動誘発に関わる上位脳からの入力と末梢からの入力の効果には相関があることから,これの個人差は共通する神経回路である脳幹に由来する,4)条件付けされた咽頭への末梢刺激によって,随意性嚥下に係わる神経回路は短期的には抑制されるが,可塑性変化によって興奮性の増加をもたらす可能性があることを明らかにした.
嚥下障害学