研究課題/領域番号 |
24390442
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
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研究分担者 |
中浜 健一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60281515)
小牧 基浩 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30401368)
岩崎 剣吾 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40401351)
小野寺 光江 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (50376703)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 歯周組織 / 再生医療 / ナノメディスン / 歯周病 / 印刷技術 |
研究概要 |
当該年度においては、 1.歯根膜由来間葉系幹細胞のconditioned mediumの効果の確認 歯根膜由来間葉系幹細胞のconditioned mediumには血管再建を促し、血流を増加させる作用があることを明らかにした。さらに、低体重児の肺不全モデル(胎児へのLPS投与モデル)において、その肺損傷を軽減する作用があることも明らかとした。このように、間葉系幹細胞のconditioned mediumには細胞移植に匹敵する作用があることが明らかとなりつつある。そこで、このconditioned mediumの歯槽骨再生に及ぼす影響を歯周組織欠損マウスを用いて検討したところ、骨再生の促進が認められ、condition mediumの有効性が示された。 2.歯槽骨欠損モデルにおける歯根膜由来間葉系幹細胞転写羊膜移植の再生効果の評価 昨年度に確立した歯周組織欠損モデルに間葉系幹細胞を転写した羊膜を移植し、その効果を前述した方法で定量化した。実験動物としては、免疫不全ラットを用いて行った。その結果、移植した間葉系幹細胞は組織再生部には存在しないにもかかわらず、組織再生が促されていた。このことは、移植した間葉系幹細胞の抗炎症効果が初期における組織再生時期を早め、再生に向かわせた可能性を示したものとし注目している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画に記載したことはほぼ順調に行われており、その成果を論文発表も行っている。その一方、成長因子を含有するナノゲルの作成にやっと成功したことより、その効果の観測には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
すべて順調ぬ進んでいるが、ナノゲルによる組織修復の結果を得るために数種のナノゲルを作成し、その効果をin vitro, in vivoの両面で検討する。その中で、最も効果が得られた方法に関し、臨床応用に向けた最適化への検討を行う。すなわち、再生医療に用いるための歯根膜由来間葉系幹細胞の培養法の検討(自己血清での培養、培養回数のリミットなど)、脱細胞化羊膜に代わるbiodegradable 膜の開発、ナノゲル投与の投与方法などの検討を中心に行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
動物を小型動物にしたため、経費が削減できた。 大型動物への応用を試みる。
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