研究課題/領域番号 |
24390446
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
吉成 正雄 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (10085839)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | インプラント / スタチン / 母床骨 / 骨粗鬆症 / マイクロCT / 骨形成能 / BMP-2 |
研究概要 |
現在、口腔インプラントを老齢・骨粗鬆症患者へ適用するために、インプラント周囲母床骨を改善する治療法が求められている。その中で、骨形成能を有するとされるスタチンの臨床応用が期待されているが、スタチンの種類は数多くあり、それらの至適濃度、局所投与法、徐放性制御技術が定まっていない。また、増生された骨がインプラント埋入に必要な骨質(強度)を有しているかについての検討も行われておらず、本剤の有効性を確認するまでには至っていない。本研究は、上記問題点を一つ一つ検証して、母床骨の改善に有効なスタチン徐放システムを見出すことにより、新機軸「母床骨改善型インプラント」を開発することを目的とした。 フルバスタチンとゼラチンハイドロゲル(Flu-GH)複合体はフルバスタチンを担持できること、また持続的な徐放性を確認できた。また、正常ラット頭蓋冠内に、ゼラチンハイドロゲルとフルバスタチンから成るスポンジを埋め込み、骨形成の経時的な観察と定量化を行い、併せて骨形成領域の病理組織学的観察も行った。その結果、観察した全てのラットで、ゼラチンハイドロゲルを担体とするフルバスタチンが投与された領域で、新生骨形成と骨形成量の増加が有意にみられ、ゼラチンハイドロゲルを担体とするフルバスタチンとの複合物が、骨再生治療に有効な骨補填剤となる可能性を示した。 本年度は、骨粗鬆症、特に低代謝型骨粗鬆症を対象として、そのモデルであるル高血圧自然発症ラットをとして用い、同様のフルバスタチンとの複合物を大腿骨に埋入した。その結果、動物実験用マイクロCTによる骨形成能評価、病理組織学的観察、およびBMP-2、オステオカルシンの免疫組織学的評価においても、フルバスタチンを局所投与することで、低代謝回転型骨粗鬆症ラットの骨形成を増加させることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フルバスタチンとゼラチンハイドロゲル(Flu-GH)複合体の製作が順調であったこと、低代謝型骨粗鬆症型モデルラットの操作に熟知したこと、動物実験用マイクロCTによる評価技術が予め確立してあったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
Fluvastatin以外の他のスタチン系薬剤(例、Rosuvastatin:親水性、半減期20h)を使用し、骨粗鬆症ラットを用いて検討するとともに、具体的にインプラント埋入周囲への徐放化法を検討し、臨床応用の道を拓く。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫組織学評価用の抗体の到着が遅れ、評価ができなかった。 抗体を速やかに導入し、免疫組織学評価を行う。
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