研究課題
3次元的な立体構造を有する臓器を再生させるには障壁があり、未だに実現は困難とされている。本研究は、唾液腺をモデルとして、障害を受けた臓器の再生医療を行うことを目的としている。1. 唾液腺形成時期に発現する遺伝子のスクリーニング:マウス胎仔の唾液腺上皮のcleft (分枝部) とbud (非分枝部)に特異的に発現する遺伝子を法で網羅的に同定した。そのデータベースから、分枝形態形成に重要な遺伝子を見いだすために、PROSITEを用いてタンパク質構造を推測し、特徴的な機能ドメインを有する遺伝子を選択してきた。2. cleft上皮に特異的に発現する遺伝子の発現量確認:リストアップしたcleft上皮に特異的に発現する遺伝子を、RT-PCR法で確認した。3. cleft上皮に特異的に発現する遺伝子の発現分布確認:in situ hybridizationを用いてmRNAレベルの発現分布、あるいは、既知の遺伝子であれば、既存する抗体を使用し免疫染色法を用いて、発現分布を確認する。cleft形成に関わる領域に発現しているかを検討し、新規遺伝子 Cleftinを発見した。4. 器官培養を用いたRNA干渉 (siRNA)法による阻害実験:T7-SAGE法、RT-PCR法、in situ hybridization法あるいは免疫染色法にてその遺伝子がcleftに特異的に高く発現することが確証された場合は、siRNA法で機能的阻害実験を行い、分枝を制御しているかを検討している。5. 3次元培養を用いた遺伝子細胞導入実験:上皮細胞に遺伝子を過剰発現させ、その遺伝子が分枝形態形成に関与しているか、他機能に関与しているかを検討している。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
PLoS One
巻: 10(4) ページ: e0119960
10.1371/journal.pone.0119960
Biomed Res Int.
巻: 2015 ページ: 293570
10.1155/2015/293570