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2012 年度 実績報告書

脂質・糖・骨代謝異常と歯周病との共通遺伝子・修飾要因の解明および疾患モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24390470
研究種目

基盤研究(B)

研究機関新潟大学

研究代表者

葭原 明弘  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50201033)

研究分担者 宮崎 秀夫  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00157629)
中村 和利  新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード歯周病 / 脂質代謝異常 / 糖質代謝異常 / 骨代謝異常 / 遺伝子多型
研究概要

肥満や糖尿病、骨粗鬆症罹患患者における、脂質代謝、糖代謝、および骨代謝のそれぞれの異常が歯周疾患の発症および進行に対する影響を明確にすることで、歯周疾患の発症および進行に対する臨床基準を示し、国際的ガイドラインの構築を目指している。本調査では、この基盤を確立するため、40歳以上の成人を対象にし、(1)脂質、糖、骨代謝および歯周疾患に関連する共通遺伝子多型の解明、(2)遺伝子多型の発現に対する喫煙、栄養摂取状況の修飾程度の解明、(3)肥満、糖尿病、骨粗霧症および歯周疾患を加えた関連疾患の多角的発症およびその進行モデルの構築、を目的としている。
今年度、β3アドレナリン受容体遺伝子と歯周疾患の病態との関連について肥満状況を踏まえながら評価した。65~75歳の閉経女性339名を対象とした。日中、食後6時間以上が経過した状態で採血を行った。HbA1Cおよびβ3アドレナリン受容体遺伝子を測定およびタイピングを行った。また、身長と体重からBMIを測定した。半口腔法に基づき口腔診査を実施し、現在歯数、およびクリニカルアッタッチメントレベル(CAL)を測定した。BMIレベルに基づき対象者を選定した後、多重ボアソン分析を実施し、Incidence-rateratio(IRR)を測定した。その際、6mm以上のCALの部位数を従属変数に、β3アドレナリン受容体遺伝子のタイプ、年齢、HbA1C、および現在歯数を独立変数に採用した。
その結果、BMIが25以上でβ3アドレナリン受容体遺伝子のタイプと6mm以上のCALの部位数とのIRRは明確に上昇し、BMI30以上ではIRRは20.4(p<0.0001)であった。このことから肥満者においてはβ3アドレナリン受容体遺伝子のタイプと歯周病の病態には正の関連があることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ収集を行い、分析結果から、歯周疾患に対する一部遺伝要因と環境要因の相互関連を示すことができたため、おおむね順調に進展していると評価した。

今後の研究の推進方策

関連遺伝子多型の測定を継続すると伴に、遺伝子要因間および遺伝子要因と環境要因との関連を分析する予定である。

次年度の研究費の使用計画

追加の遺伝子多型の測定を実施する。得られた情報から分析を進める。

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公開日: 2014-07-16  

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