研究課題/領域番号 |
24390474
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
良村 貞子 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (10182817)
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研究分担者 |
下田 智子 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (60576180)
小笠原 克彦 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (90322859)
岡崎 光洋 北海道薬科大学, 薬学部, 准教授 (80297944)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 遠隔健康相談 / 潜在看護職者 / 在宅ワーク / システム開発 / iPad |
研究概要 |
大学の研究室に設置した高精度TV会議装置を用い遠隔健康相談を継続的に展開するとともに、iPadを使用した潜在看護職者の在宅ワークを可能とするシステム開発と検証を行った。相談者および相談に対応する看護職者双方がiPadを使用した場合の、各種機器の取り扱いとトラブル時の対応などの課題が明らかとなった。 看護職者は在宅ワークの利点を、特に通勤時間が不要であること、および私的な時間をより効果的に活用できることをあげ、不都合さは機器トラブル時の対応と答えた。 相談者がiPadを使用した場合、音声は平均4秒程度のタイムラグが、さらに画像のタイムラグは最大60秒以上であった。また、画像解像度も通信状況の不安定さにより、相談員が視診を行うには困難な状況も時折見られ、高齢の相談者からは画像は不要であるとの意見もあった。 高齢の相談者はタッチパネルの操作は比較的容易に対応可能であったが、上肢の関節痛などがある場合、小さな画面操作には対応できない場合もあった。また、家族がスマートフォンを使用している場合と未使用の場合では、iPadを使用する際の困難さにおいて相違がみられた。 看護職者はiPad操作は容易に習得でき、通信障害発生時以外は、設定型機器と同様に相談業務を実施できた。遠隔健康相談時は、安定した通信状況の確保が重要であるを再確認した。 なお、薬剤に関する相談に関し、看護職者と薬剤師が有効に連携し効果的に対応するには、3者が意見交換できるディスプレイの大きさが必要であり、日常的な連携体制を構築する必要性が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遠隔健康相談件数が予定より少なく、薬剤師との連携事例も含め実績数を増やす必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
施設設置型の遠隔健康相談機器を使用した場合とiPadを使用した場合の相談への対応において、利便さと不便さを相談員から聞き取り調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
高精度TV会議システムを設置している北海道大学の研究室が建物改修工事のため、一時的に遠隔相談が不可能となったため。 現在は当該研究室の改修工事が終了したため、計画通りデータ収集は実行可能である。
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