研究課題/領域番号 |
24390511
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
坂下 玲子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (40221999)
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研究分担者 |
松下 健二郎 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 部長 (90253898)
佐藤 拓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10303132)
加治 秀介 公立大学法人兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (90224401)
金 外淑 公立大学法人兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (90331371)
高見 美保 公立大学法人兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (50613204)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 食 / 生活再構築 / 看護学 / 高齢者 / 高齢者福祉施設 |
研究概要 |
本研究においては、生活の構築における「食」の重要性に着目し、「食」の援助を契機に高齢者が主体的に自らの生活を創出できるような支援モデルの開発を目的としている。そのため看護学、介護福祉学、医学、歯学、心理学など、学際的な研究者と協働しモデル開発を行う。研究期間中には、1.生活再構築支援モデル案の作成、2.生活再構築支援モデルの試行と評価、3.生活再構築支援モデルの精錬と汎用化の検討を行う。 本年度は1.生活再構築支援モデル案の作成を実施し、以下のことを明らかにした。 1)支援モデルの概念枠組みの設定 (1)看護における「食」の概念分析を行った。先行要件として、「エネルギー不足」「器官が機能する」「覚醒している」 「自己概念/自己コントロール」「食べる意欲」「適切な食物がある」「快適な環境」「共に食べる人の存在」が、属性として、「栄養素を取り組む」「楽しむ/味わう」「自己関与行動」「人との交流/儀式」「基本的な日常生活」「命を脅かす」が、帰結として、「生命の維持」「身体の創造」「満たされる」「意欲の向上」「食べることの認識の変化」 「人間関係の構築」「食行動/習慣の形成」が明らかになった。また「生活援助」の概念分析を行った。 (2)「生活支援」および「生活援助」の概念を検討した。これらをもとに支援モデルの概念枠組みを設定した。 2)先駆的施設における事例検討(Good Practiceの検討) 先駆的取り組みをしている2施設にて調査を実施し、食の援助の具体的な方略について検討した。その結果、普段からのケアとして7カテゴリー、食事前の準備として2カテゴリー、摂食支援として6カテゴリーが抽出された。 3.モデル案の作成 1.で検討された概念枠組みに、2.でえられた具体的な方略を加え、専門家の助言を受けながら支援モデル案を構築した。.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた「食」および「生活援助」の概念分析を行い、また、先駆的な施設における食事支援の方略に関して検討をおこない、それらと専門家らによるパネルディスカッションを経て、平成24年度の目標であった具体的な介入モデル案を作成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、介入を実際に実施し、介入モデルを精錬する。
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次年度の研究費の使用計画 |
効率よく文献検討が行えたこと、研究施設が近隣で見つかったことで計画より経費がかからない状況であった。モデル案完成が昨年度いっぱいかかりモデル試行施設との調整が十分にできなかったので、施設との研究調整、介入の実施に使用予定である。
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