研究課題/領域番号 |
24401005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
久保 純子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (90275967)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ゴダバリ川 / 微地形 / 遺跡 / 衛星画像 / ボーリング |
研究概要 |
ゴダバリデルタの微地形分布について、既往文献の収集・整理を行った。とくにNageswara Rao et al., 2012(Geomorphology : 175-176)ならびにNageswara Rao et al., 2013(Zeitschrift fur Geomorphologie : 73)はゴダバリデルタでのボーリング調査結果、ならびに地下構造に関する論文であり、本研究に密接に関連するものである。また、対象地域の衛星画像(ALOS PRISMステレオ画像データ)のうち未入手であった東部地域のものを2シーン入手し、微地形の判読に使用した。旧河道や浜堤地形などはALOS画像の実体視により判読が可能であり、デルタ全域の地形区分図の作成に利用する。 2013年2月に研究協力者の南雲直子(東京大学)とともにインドへ渡航し、アンドラ大学のNageswara Rao教授と研究打ち合わせを行なった。また、上記論文共著者で地理学教室のHema Malini教授とも意見交換を行なった。その後、ゴアで開催されたPAGES(Past Global Changes)Open Science Meetingに参加し、モンスーン地域の平野地形に関する研究発表(南雲直子と連名)をおこなうとともに、主としてインド南部のデルタ地域における古環境の研究状況について情報収集をおこなった。会議にはヨーロッパや南北アメリカ、オーストラリアなどを含む約400名の参加者があり、インドのデルタではタミルナドゥ州のCauvery River Deltaやオリッサ州のMahanadi Deltaなどにおける古環境研究が発表された。 ゴダバリデルタにおける現地踏査は、本年度は日程の関係で実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インドにおいては、アンドラ大学での打ち合わせならびにPAGES国際会議での研究発表と情報収集はできたが、日程の関係でゴダバリデルタにおける現地踏査とボーリングをおこなうことができなかった(インドのビザは一度渡航すると次回の渡航まで2か月の間隔が必要なため再渡航が不可能であった)。
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今後の研究の推進方策 |
1.ALOS PRISMステレオ画像データの判読と現地踏査により、ゴダバリデルタの微地形分布図を作成する。また、クリシュナデルタの衛星画像データを入手する。 2.乾季に現地へ渡航し、ゴダバリ・クリシュナデルタにおける現地踏査、簡易ボーリング等を優先的におこなう(デルタ地域の現地踏査やボーリング調査は乾季でないと不可能なため、2014年2~3月に実施する)。また、簡易ボーリングで炭化物資料が得られればAMS年代測定を依頼する。 3.インド考古学局(ASI)の報告書より、ゴダバリ・クリシュナデルタの仏教遺跡周辺の微地形条件について現地踏査をおこなう。各遺跡の位置はポータブルGPSにより測位する。遺物等がある場合はアンドラ大学やASIなどの専門機関に鑑定を依頼する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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