研究課題/領域番号 |
24401005
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
久保 純子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (90275967)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | インド / 国際研究者交流 / ゴダバリ川 / クリシュナ川 / 平野地形 |
研究概要 |
本研究はインド東海岸のゴダバリ・クリシュナデルタを対象として、平野の地形形成と遺跡の立地を解明しようとするものである。2013年度はゴダバリデルタの微地形分布調査とその中間報告、アンドラ大学保管のボーリングコアの観察・記載ならびに年代測定をおこなった。 前年度までの調査結果をもとに、2013年8月に開催された日本第四紀学会大会(弘前大学)において、「インド、ゴダバリデルタの完新世における変遷」・「インド東海岸ゴダバリ・クリシュナデルタにおける遺跡分布と地形」について報告をおこなった。前者はアンドラ大学のナゲシュワララオ教授・産総研の斎藤文紀博士らと共著で、ボーリング調査と年代測定試料を元にデルタの形成過程を論じたものである。後者はおもに本研究によるもので、浜堤などの微地形分布を示し、また遺跡近傍の浜堤堆積物の年代から地形の形成過程を考察した(久保単著)。また、2013年12月にインドジオマティクス学会(ISG、アンドラ大学)において、ALOS衛星画像を用いたゴダバリデルタの微地形分布に関する報告(久保単著)をおこなった。 このほか、アンドラ大学で保管しているゴダバリ・クリシュナデルタ地域のボーリングコアの観察と記載を、2013年6月(早稲田大学経費使用)ならびに12月におこない、放射性炭素年代測定試料採取・年代測定依頼(計8点)を実施した。 ゴダバリデルタの形成過程に関する論文をアンドラ大学ナゲシュワララオ教授、産総研斎藤文紀博士らとともに国際誌The Holoceneに投稿した(2014年3月)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)前年度までの成果をもとに、国内および国外の学会で報告をおこなうことができた。 2)現地での新たなハンドボーリングは実施できなかったが、アンドラ大学保管のボーリング試料の観察、記載、分析をおこなうことができた。 3)アンドラ大の教授らとともに国際誌に論文を投稿した。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度も引き続き、アンドラ大学ナゲシュワララオ教授らとともに、衛星画像を利用した平野の地形調査、アンドラ大学保管ボーリングコアの観察、記載、分析等をすすめるとともに、遺跡周辺で露頭調査やハンドボーリングの実施、試料分析をおこないたい。 研究進捗状況を引き続き国内外学会で報告し、2015年の国際第四紀連合(INQUA)名古屋大会ではナゲシュワララオ教授らとともに成果発表をおこない、専門誌への投稿・掲載を目指す。
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