研究課題/領域番号 |
24401013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
桜井 啓子 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (70235216)
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研究分担者 |
鈴木 恵美 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, 准教授 (00535437)
佐藤 尚平 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, 助手 (70597939)
砂井 紫里 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, 助手 (90367152)
西村 淳一 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, 准教授 (10380700)
オマール ファルーク 広島市立大学, 国際学部, 客員研究員 (30275391)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 地域間比較研究 / イスラーム系宗教大学 / 留学生 / グローバル化 / ローカル化 / アズハル大学 / マディーナ・イスラーム国際大学 / アル・ムスタファー国際大学 |
研究概要 |
平成24年度には、交付申請書に記載した「研究の目的」のうち (1)「ウラマー養成の最高学府であるアズハル大学、マディーナ・イスラーム国際大学、アル・ムスタファー国際大学など、イスラーム系宗教大学の留学生獲得戦略の分析を通じてイスラーム世界における知のグローバル化の過程を解明すること」、 (2)「留学生の送り出し国(パキスタン、バングラデシュ、ウズベキスタン、インドネシア、中国、米国等)での現地調査を通じて、留学生たちが持ち帰った知が、時を経てローカル化されていく様相を明らかにすること」 の2点に重点を置きつつ、「研究実施計画」に沿った形で以下のような活動を実施した。 (1)7月27日に早稲田大学で第一回研究会を開催し、研究協力者マスーダ・バノによるパキスタン、ナイジェリア、シリアに関する事例報告を通して、上記(2)について議論を深めることができた。 (2)8月27、28日にイギリス・オックスフォード大学で国際会議「教学教育機関とムスリム社会の変化-アズハル大学、マディーナ大学、ムスタファー大学がもつ世界規模の影響力」を開催し、研究代表者、桜井啓子を含む12名の専門家による報告とコメントを通して、上記(1)および(2)について専門的な議論を積み重ねることができた。 (3)9月29日に早稲田大学で第二回研究会を開催し、研究協力者2名によるマレーシアとインドネシアに関する事例報告を通して、上記(2)についての議論をさらに深めた。 (4)3月9~19日にかけて、研究協力者マスーダ・バノをエジプト・カイロに派遣し、上記(1)に関連してアズハル大学の留学生獲得戦略の実態を調査した。 (5)上記(1)~(4)の成果をもとに英文研究書を出版すべく、現在、初稿の校正中である。 (6)なお、平成24年度の活動報告を『イスラーム地域研究ジャーナル』第5号に掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載の通り、2回の研究会と1回の国際会議を開催し、本研究に関する議論を深化させることができたため。また研究成果を英文で出版する目途もたったため。さらに1名をカイロへ派遣し、直近の現地情報を収集することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)英文書籍出版のための準備 ●寄稿者から集めた原稿の整理と校正。 ●序章の執筆。 ●出版申請書の作成と提出。 (2)研究活動 ●交付申請書に記載した「研究の目的」(1)と(2)に関しては、平成24年度に相当の成果を得たことから、研究のさらなる深化のために、留学生のなかでも特に女性に焦点をある。 ●海外調査のために2~3名を派遣する。 ●国際会議を開催する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は、当初予定していたほど海外調査を実施しなかったこと、同じく予定していたほど書籍を購入しなかったことなどにより、「学術研究助成基金助成金」に次年度繰越金が生じた。平成25年度は、この繰越分を主として研究成果出版費用に充てる予定である。
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