研究課題/領域番号 |
24401024
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
小助川 貞次 富山大学, 人文学部, 教授 (20201486)
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研究分担者 |
WHITMAN John 大学共同利用機関法人人間文化研究機構, 国立国語研究所, 教授 (50625605)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 訓読 / 自言語 / 漢文文献 / 漢字文化圏 / ラテン語文化圏 |
研究概要 |
1.漢字文化圏における確実な訓読資料の実地調査:海外所蔵の敦煌文献について、6月にイギリス大英図書館、11月にフランス国立図書館で実地実施を行い、研究資料の拡充を図った。 2.中世ラテン語注釈文献についての予備調査:11月-12月にアイルランド・ゴールウェイ大学及びフランス国立図書館で中世ラテン語文献の閲覧調査を行い、1月にはイギリス・オックスフォード大学とケンブリッジ大学で欧州中世注釈資料について研究打合せを行い、今後の見通しを立てた。 3.海外研究者の日本招聘と情報交流:7月にヨーロッパの研究者を招聘し、国内現存の漢文文献の実地調査を共同で行なうとともに、早稲田大学で国際ワークショップ「自言語による古典語文献の読解」を開催し情報交流を行った。10月にはベトナムの研究者を招聘してベトナムの漢文訓読について情報交流を行った。さらに、2014年夏にヨーロッパの研究者を招聘する準備に取りかかった。 4.理論的枠組みの再検討と構築:理論的枠組みの前提となる「訓読」の概念について検討を行い、ベトナム・ハノイ大学での国際シンポジウムにおいて研究発表を行った。 5.研究成果を一般社会に向けて発信するための仕組みの開発:国内の学会においてワークショップ形式でこれまでの研究成果を発信する準備に取りかかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果を一般市民に向けて発信するために仕組み作りが本格的に稼働していないが、計画の中心をなす海外資料調査、研究交流、情報発信(研究者向け)は、いずれもおむね予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の調査・研究を継続し、自言語による漢文文献の訓読について理論的・実証的な解明を進める。【1】漢字文化圏における確実な訓読資料の実地調査(継続)、【2】中世ラテン語注釈文献についての調査、【3】理論的枠組みの再検討と構築、【4】海外研究者の日本招聘と情報交流、【5】研究成果の公表・発信方法の再検討と研究の取り纏めを行なう。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度(平成24年度)の旅費繰越額があったため。 最終年度として調査、打合せ、成果発表のためのワークショップ等を計画しており、交付額を全額使用する。
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