研究課題/領域番号 |
24401041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
田川 玄 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (70364106)
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研究分担者 |
花渕 馨也 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50323910)
椎野 若菜 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20431968)
慶田 勝彦 熊本大学, 文学部, 教授 (10195620)
浜本 満 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (40156419)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 老人 / <老いの力> / 東アフリカ / 宗教儀礼領域 / グローバル化 |
研究概要 |
6月23日に広島大学において研究打ち合わせを行い、2012年度の研究体制と方向性の確認を行った。また、3月26日に東京外国語大学において研究集会を開き、東アフリカにおける<老いの力>についての2012年度の研究活動報告および研究データをめぐる議論を行った。 研究代表・研究分担者は、国内研究と海外調査においてそれぞれの対象とする地域の老人のあり方についての研究調査を行った。海外での研究調査では、田川がエチオピア南部オロミア州ボラナ県において、年齢階梯制度の規則によって八年間隔で開かれる全ボラナ会議の調査を行い、1995年度の全ボラナ会議との比較研究を行った。花渕はコモロ諸島グランコモロ島においてフランスへの移民によりグローバル化の進む年齢階梯制度の変化についての調査を進めた。同じく研究分担者の椎野は、ケニアのナイロビにおいて国際シンポジウムに参加したほか、ルオ系社会において長老が保持する知識についての調査を行った。 一方、研究分担者の慶田はケニアのギリアマ社会を対象とし、同じく研究分担者の浜本はケニアのドゥルマ社会を対象として、これまで収集してきた膨大な研究データの整理と再検討を行った。その成果である研究報告として、浜本は3月26日の研究集会において詳細な妖術の民族誌を発表した。そのなかで浜本は、近年になりケニアのドゥルマ社会では若者によって妖術使いとして老人が告発されるようになったことに言及し、世代間関係が変容しつつあると思われることを報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年二回、研究打ち合わせと研究集会を行い研究の方向性を確認し、また海外調査や国内研究にもとづきテーマとなっている<老いの力>についての議論を行うことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度においては、研究代表者・分担者が海外調査を行い民族誌的データの収集を進展させる。それらのデータを持ち寄り、東アフリカ地域の老いのあり方についての、より広い場において議論を展開させる。
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次年度の研究費の使用計画 |
2012年度は分担者二名が国内研究に従事したが、2013年度はメンバーすべてが海外調査を行う予定であり、より一層の民族誌データの収集を行い、研究成果公開に向けての準備に取り掛かる。 なお、当初海外調査を予定していた分担者2名が国内研究に専念したために、残金が発生した。
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