この研究グループのメンバーは、「アンデス民族画像コレクション」のデータベースを作成する過程で、それが極めて高い文化人類学的潜在性を秘めるものであることに気付いた。しかし、従来の人類学的研究では民族写真は補助的な役割しか与えられず、貴重なコレクションであれ利用されることはあまりなかった。 そこで、本研究は、他の研究機関が所蔵する画像にも目を向け、言語だけでは充分に表現できない社会・文化的側面に注目し、画像からアプローチする文化人類学の方法論の可能性をアンデス地域の事例で検討した。本研究では、文化資源としての民族写真を使って何ができるかを提示し、映像資料の復権を試みた。
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