研究課題/領域番号 |
24402005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
河合 渓 鹿児島大学, 国際島嶼教育研究センター, 教授 (60332897)
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研究分担者 |
西村 知 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (20253388)
鳥居 享司 鹿児島大学, 水産学部, 准教授 (70399103)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 人と自然 / 安定同位体 / 二枚貝 / フィジー / 学融的研究 / 生態系サービス / コミュニティー / 島嶼 |
研究概要 |
南太平洋の社会では、生態系の持続性を実現することは特に重要である。生態系の状態が、住民に食料、所得をもたらす資源量を規定するからである。本研究は、フィジー先住民社会では基幹的な資源である貝類(カイコソ)を研究対象とする。カイコソは、連続した生態系(マングローブ-干潟-サンゴ礁)における物質循環「基盤サービス」のバランスを取る「調節サービス」の機能を果たす。また、人間の社会経済活動は、資源を収奪するばかりではなく、地域・国家・グローバルな制度を通じて調整機能を果たす。本研究は、このような、連続する生態系の「基盤サービス」における特定資源による「調整サービス」と人間活動の相互関係を、経済発展水準の異なる複数の村落において、安定同位体比による手法を用いて明らかにすることを目的にしている。 平成24年度はフィジー諸島共和国における一番翁島であるビチレブ島南部の村落に滞在し、貝類の生態、経済的利用、コミュニティーでの利用、関連する制度、について調査を行った。これらの成果は毎月の研究会で議論を行い、その村におけるシステムの解明を行っている。これと共に、その研究会では関連する分野の研究者を沖縄から招聘し、沖縄の事例と比較することによって、多様な人と自然の関係について議論を行った。また、安定同位体における物質の流れにおいても実験を推進しており、その結果を解析中である。これらの成果をもとに、平成25年度の計画を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の調査は順調に終え、そのデーターの解析は順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は平成24年度と同様の調査を、異なる村落において推進する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の安定同位体の解析の前処理に時間がかかったため、平成25年度にその解析を平成25年度分の解析と共に行う。
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