20世紀議会制民主主義では、組織政党が重要な統合的役割を果たしてきた。グローバル化が進行する現在、既成政党と政治エリートへの不信感が強まり、ポピュリズム政党が台頭している。欧州社民政党を例に、国境を超える政党間、シンクタンク組織間の協働の在り方を研究する。課題となるのは新しい「政治関係資本」を構築することである。ネットワークづくりは解決の前提にすぎない。社民政党の伝統的な「政治資源」は衰退してきている。その背景に、「ポスト・デモクラシー、ポスト・ナショナル」というグローバル時代の新しい政治的枠組みがある。それを「デモクラシーとポスト・ナショナル」という政治連合に組み替えることが鍵となる。
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