研究課題/領域番号 |
24402012
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東 大作 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (90608168)
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研究分担者 |
丸山 真人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40209705)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | アラブの春 / 和解 / アフガニスタン / パキスタン / 和解 / 人間の安全保障 / 被災地復興における和解 |
研究概要 |
研究代表者の東大作が8月16日より、外務省国連代表部公使参事官に転籍出向することになったため、平成24年8月15日に事業を廃止することになったが、4月からの半年間で多くの成果を上げた。 (1)アフガニスタン・パキスタン関係:6月27日から7月3日まで、パキスタンの首都イスラマバードにおいて、アフガン和解に対するパキスタン政府の政策について現地調査を行った。パキスタンの諜報機関であるISIのNo2やパキスタン外務省アフガン担当局長、タリバン指導部との接触を頻繁に持つ専門家や元外交官などへのインタビューに成功。その成果は、科研が主催した一連のシンポジムで発表され、平成24年7月19日NHK第一放送の「視点論点」(東大作出演)でも伝えられた。続いてこの科研主催で7月7日に東大駒場で開催されたシンポ「アフガン和解に向け今何をすべきか」では、タリバン指導部とカルザイ政権の仲介役を務めるアザム博士や、国連アフガン支援ミッション政務部長などを招聘、今後の和解の進め方について具体的な提言を作成し日本政府に伝え、上述のNHK「視点論点」などでも伝えた。 (2)中東関係:東が6月25日に同志社大学で行われた国際シンポジウムに招聘され、リビアやシリアに対する人道的介入を巡る国連安保理の攻防について研究成果を発表。またこの科研が主催したシンポ「911からアラブの春をこえて」(7月14日)では、中東研究の第一人者である酒井啓子東京外国語大学教授や立山良司防衛大学校教授、鈴木恵美早稲田大学准教授などが、大統領選挙に揺れるエジプトの和解の現状、イスラエル・パレスチナ間の和解、イラクでの和解などについて広範囲な調査報告を行った。また7月30日にカナダで開催されたブリテイッシュコロンビア大学と東京大学人間の安全保障プログラムが共催したセミナーでも中東和解が議論され、今後協力してプロジェクトを進めていくことが合意された。 (3)日本被災地関連:洋上風力発電計画を巡る福島県と福島漁協との和解について実践的調査を行った。
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