研究課題
本研究の目的は、東北タイの開発・発展のあり方をその主体や方向性の議論の中でタイの学界で大きく注目された市民社会概念に着目し、市民社会の基盤となるプラチャーコム(住民による小グループ)を調査・研究することにより市民社会形成のプロセスを実証的に明らかにすることである。2006年のクーデター、2010年の赤服と黄服の対立による流血事件は、開発と市民社会形成のあり方に再考をうながした。2011年7月の総選挙で赤服の支持するインラック政権が誕生したが、赤服の活動が最も活発だった東北タイにおいてマクロレベルの変動とミクロレベル(プラチャーコム)のリンクが改めて問われることとなった。本研究ではタイにおける公共圏のあり方や社会関係資本の特質も考慮に入れて分析をすすめたい。研究方法としては、市民社会形成の基盤となるプラチャーコム(小グループ)について、開発・発展のあり方をつねに考慮しながら、タイ側の共同研究者とともに自立をめざすグループ、高齢者のグループ、障害者のグループ、公衆衛生のグループについて調査を行う。調査をもとに社会開発とプラチャーコム、市民社会についてのモデルを作成し、東北タイとの現状との整合性を研究する。3年目の平成26年度は、各自が補足の調査を行いつつ、研究のまとめの作業を行った。そして、2014年9月(コンケン大学)と2015年1月(琉球大学)で国際セミナーを行い、タイ側の研究者と研究成果の検討などを行った。また、研究代表者、研究分担者、研究協力者およびタイ側の共同研究者は調査報告書(成果はコンケン大学より刊行予定)にむけての論文を執筆した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)
石原昌英編『沖縄からの眼差し・沖縄への眼差し』沖縄タイムス社
巻: 無 ページ: 20-36頁
Asian Rural Sociology
巻: Vol.5,No.1 ページ: pp. 133-139
宗教研究
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タイ国情報
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Journal of People and Society in Local Culture
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綾部真雄編『タイを知るための72章【第2版】』明石書店
巻: 無 ページ: 248-252頁
Proceeding of XVIII ISA World Congress of Sociology
巻: None ページ: 11p.