研究課題
この研究の目的は、東アジアの主要な移民・難民受入国である日本・韓国・台湾における移民・難民の受け入れと定着のあり方を、「編入モード」概念にもとづいて調査・分析し、各国・地域の移民・難民政策の比較研究を行うことにある。3年度にわたる現地調査は日本国内、韓国、台湾を中心に、中国、フィリピン、ベトナム、カンボジア、オーストラリアにおよんだ。また、韓国調査を通じて入手した「多文化受容性」調査の枠組みを踏まえて、日本・韓国でインターネット調査を実施した。さらにゲストスピーカーを招聘し、英国と日本の移民政策の比較研究から示唆を得るととともに、韓国におけるフィリピン人移民、中国朝鮮族の越境移動の実態についても情報を得た。これらの調査研究活動を通じて本研究からは、東アジア(北東アジアと東南アジア)の地政学的空間をめぐる主要な人の移動とその背景について理解を深めるとともに、移民・難民の「編入モード」の外的要因と内的要因、両者をつなぐ移民システムの変容を一定程度把握することができた。また、移民・難民の適応過程と世代交代上の課題、それに対する統合政策上の差異がもたらす諸課題も、明確になってきた。また、マクロに見れば、急成長する東アジアにおける人の移動は、圧縮された近代化・産業化のなかで展開しており、そこからホスト側の各国・地域における政策課題の差異も生じていることが確認できた。今後はさらにこの地域の中長期的な社会変動を見据えた研究を深めることが課題である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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移民政策研究
巻: 7 ページ: 未定
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