研究課題
(1) 水星ナトリウム大気の大規模構造・速度場観測:2015年春の運用終了が迫る米水星探査機MESSENGERとの同時観測を、東北大ハレアカラ観測所で実現させた。その広視野・高波長分解能観測能力を活かした大規模密度・速度分布観測を世界で最も長時間にわたり追跡し、MESSENGERで観測される磁気圏活動との相関がない、という予想外の事実を見出した。(2) 木星のイオトーラス活動と磁気圏活動の関連究明:ハレアカラ40cm望遠鏡でイオトーラス活動を長期追跡し、Hisaki/EXCEEDの木星観測キャンペーンに同期する唯一の中性・プラズマトーラス密度情報を提供し続けた。2015年1月にはイオ火山活動に伴うイオトーラス大増光現象を世界に先駆けて捉えた。2015年1月・3月には、Hisaki/EXCEEDのUVオーロラ長期追尾と同期する赤外線オーロラ空間分布観測をSUBARU-8m・IRTF-3m で遂行した。(3) 金星・火星大気の宇宙流出検出、(4) 金星上層大気の微量成分探索、(5) 火星大気の地殻起源物質探索:極端紫外線観測衛星Hisaki/EXCEEDによる金星・火星観測の実施を主導した。2014年9月にはハレアカラ山頂に東北大・飯館観測所60cmを移設し、これに中間赤外線ヘテロダイン分光器を試験装着し、火星による初期試験観測を実施するとともに、2015年3月には金星CO2吸収線による高層大気速度場観測に耐えうる良好なスペクトルの取得までこぎつけた。(6) ハレアカラ山頂2m望遠鏡新設の準備研究: 米田の長期現地派遣およびメンバーの出張により、a. 東北大が担当する2m望遠鏡の主鏡研磨作業、b. ハワイ大が担当する望遠鏡施設・建屋の設計作業を支え、2016年末予定のファーストライト実現に向けて自歩を固めた。(7) 成果公表:研究期間における各種成果(ハレアカラ、マウナケア、Hisaki/Exceedなど)を論文にまとめて公表した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 1件)
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