研究課題/領域番号 |
24403008
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齊藤 昭則 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10311739)
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研究分担者 |
坂野井 健 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80271857)
山本 衛 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (20210560)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (40314025)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 電離圏 / 中間圏 / 大気光 / 国際宇宙ステーション / イメージャー |
研究実績の概要 |
本研究は、地上大気光観測イメージャを設置し、国際宇宙ステーションからの ISS-IMAPミッションによる観測との同時観測を行う事により、異なる地域の対流圏活動が中間圏やさらにその上の熱圏に与える影響を観測的に解明する事を目的とする。また、地上観測と宇宙からの観測との同時観測により、宇宙からの観測データの校正をする事も目的とする。本年度は、地上観測としては東北大学ハワイ・ハレアカラ観測所の大気光観測イメージャを主に利用し宇宙空間と地上からの中間圏変動の同時観測を行なった。ISS-IMAPミッション観測機器のVISI(可視近赤外分光撮像装置)の観測データとしては主に高度95km付近の発光である762nmと高度250km付近である630nmの大気光のデータを用いた。国際宇宙ステーションがハレアカラ観測所イメージャの視野内を飛翔し、ISS-IMAPと地イメージャの視野が重なり、かつ月齢と天候が地上観測に適している同時観測の機会を選び出し、両者の比較を行なった。762nm大気光は地上からは観測出来ないため発光高度が近い557.7nm大気光データを用いて比較した結果、地上から観測される大気光波状構造はISS-IMAPで観測される太平洋上に広く存在する大規模な構造の一部分である事が明らかになった。また、630nm大気光の観測では両者で同じ波長の観測が出来るため装置感度の校正が行なわれた。同一領域の観測であるが、大気による吸収と視線方向の効果の評価が必要なため、統計的な解析が必要であり、観測イベント数を増やしながら、装置の感度とバイアスの評価を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ISS-IMAPと地上イメージャの同時観測から、ISS-IMAP装置感度の校正を進めているが、統計的な評価が必要であるため観測回数を必要としており、最終的な校正データを得るのがやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に継続して、中間圏変動のISS-IMAPによる宇宙空間からの観測と大気光観測イメージャによる地上からの観測を行い、それらの結果を学会において発表するとともに、論文としてまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際宇宙ステーション搭載のISS-IMAPの測定データを解析した結果、当初の想定に反し、計画していた期間の校正観測では、ISS-IMAP機器の感度校正のための地上イメージャとISS-IMAPの同時観測時間が十分でないことが判明した。研究遂行上、機器の感度を高度に校正することが重要であるから、より長期間の校正観測を行う必要が生じ、観測期間の延長を行った。
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次年度使用額の使用計画 |
大気光観測イメージャーによる東北大学ハワイ・ハレアカラ観測所などにおける観測を行う。魚眼レンズを用いることで全天の測定が可能であり、光学フィルターを切り替えることで多波長の観測が可能である。OH帯、557.7nm、630.0nm、777.4nmの測定を行う予定である。天候の影響が少ない環境でISS-IMAP/VISIとの同時観測が可能となる。ISS-IMAP/VISIは国際宇宙ステーションに設置された機器であり、主にOH帯、762.0nm, 630.0nmの観測を行っており、ハワイ大気光観測イメージャなどとの同時観測により、装置感度の校正および、 中間圏大気重力波及び電離圏プラズマ不安定性の空間構造の解明を進め、対流圏活動が起こす中間圏変動の地上と宇宙からの同時観測を実施する。
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