ミャンマーはインドと並んで生物多様性が高い地域であると言われているものの、学術的情報が乏しい。本研究は、今なお政情が不安定なミャンマーの中でも外国人が比較的入所しやすい西部のチン州南部の山岳地域において、水質と底生生物調査を行った。トビケラ目においては過去の文献と合わせると28科68属227種の記録があり、このうちミャンマー初記録は10科15属21種あった。さらに、現地少数民族が占有する2つの集落において環境保全に関する知識および意識調査を行った。この地域は焼畑農業により支えられるが、傾斜は大きいため雨季の土砂流出が多く、一体した管理が必要である。
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