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2012 年度 実績報告書

メラピ火山2010噴火に伴う流域の水文環境変化と土砂災害に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 24404010
研究種目

基盤研究(B)

応募区分海外学術
研究機関新潟大学

研究代表者

権田 豊  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10303116)

研究分担者 堀田 紀文  筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (00323478)
山田 孝  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (20333635)
沼本 晋也  三重大学, 生物資源学部, 准教授 (60324555)
宮田 秀介  京都大学, 防災研究所, 助教 (80573378)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードメラピ火山 / 洪水流・土石流 / 水文観測 / インドネシア / 火砕流 / 警戒避難 / シミュレーション / 透水性
研究概要

平成24年度は,メラピ火山噴火後の,PUTIH川流域およびGENDOL川流域の水文環境および土砂移動の経年変化を把握するための準備,2010年噴火時の被害・警戒避難実態に関する情報収集を目的に,2012年9月9日~20日、2012年11月5日~10日、2013年3月3日~9日にインドネシアへ渡航した。
火砕性堆積物の分布・材料特性,地表面の透水性,植生の回復状況,河床の状況を調査した結果,噴火により火山灰が10~20cm程度堆積したPUTIR川上流域においては,雨水による浸食が進み火山灰の堆積厚が5~10cm程度に減少していること.2011年と比較すると、2012年では火山噴出物が堆積することによって生じた裸地面への草本の侵入が急速に進んでいることがわかった.一方,噴火により火砕流堆積物が数10mの厚さで堆積したGENDOL川上流域においても雨水による浸食が進行しリル・ガリーの発達が著しく,草本の侵入があまり見られないことがわかった.ガジャマダ大学と共同で,PUTIH川中流のMranggenに水位計・IPカメラを,GENDOL川上流のKALIADEMに雨量計を,下流のTEMPRANに水位計・IPカメラを設置した.2011年末までに設置が完了していた雨量計と合わせると,各流域に雨量計2台,水位計・IPカメラ1台が設置され水文観測体制が整った.
ラハール・洪水による災害実態について、バライ・砂防にて情報収集するとともに,新聞記事を収集・整理した結果,2012年~2013年の雨期についてはPUTIH川,GENDOL川ともに洪水流・土石流による被害はほぼ無かったことがわかった.火砕流発生時の警戒避難実態については、バライ・砂防には詳細な情報は残っていなかったため,ガジャマダ大学の共同研究者へ地元コミュニティへの聞き取りを依頼した.
日本国内においては,1990~1994年に実施された科学技術庁振興調整費による「火山地域における土砂災害予測手法の開発に関する国際共同研究」の成果報告書を入手し、当時実施された研究をレビューするとともに,洪水・土石流による災害予測に使用する数値シミュレーションプログラムを構築した

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

24年度に予定していた,PUTIH川,GENDOL川の現地調査.水文観測体制の準備は予定通りに進行しているが,数値シミュレーションプログラムの開発が遅れたため,火山噴火前の「平穏期」,火山噴火後の土砂生産・流出,河床変動予測が終わっていないため(3)と評価した.

今後の研究の推進方策

今後は,現地調査・観測を継続し,データの収集に努めるとともに,取得したデータの解析を進める.進行が遅れている数値シミュレーションによる災害予測・実測結果との比較については,データ整理,解析作業の補助者を雇用することにより遅れを取り戻す.

次年度の研究費の使用計画

今年度,直接経費に余剰額が生じた主な理由は,当該助成金により設置を予定していた水位観測施設を,ガジャマダ大学の負担により設置することができたためである.直接経費の余剰額については,数値シミュレーションによる災害予測の遅れをとりもどすために作業補助者を雇用する費用に充てる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 2010年メラピ火山噴火に伴う複合土砂災害実態に関する調査研究2012

    • 著者名/発表者名
      権田豊
    • 学会等名
      平成24年度 砂防地すべり技術研究成果報告会
    • 発表場所
      シェーンバッハ砂防(東京都)
    • 年月日
      2012-11-13
  • [学会発表] 2010インドネシアメラピ火山噴火にともなう土砂移動現象2012

    • 著者名/発表者名
      権田豊, 宮本邦明, 堀田紀文, 藤田正治, 宮田秀介, 竹林洋史
    • 学会等名
      平成24年度'(社)砂防学会研究発表会
    • 発表場所
      高知県県民文化ホール(高知県)
    • 年月日
      2012-05-23
  • [学会発表] 山地河川におけるフラッシュフラッドの特性に寄与する要因2012

    • 著者名/発表者名
      宮田秀介、小林弘尚、竹林洋史、里深好文、藤田正治、辻本浩史、竹下航
    • 学会等名
      平成24年度(社)砂防学会研究発表会
    • 発表場所
      高知県県民文化ホール
    • 年月日
      2012-05-23

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公開日: 2014-07-16  

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