研究課題
基盤研究(B)
中国内モンゴル自治区では近百年の人為的活動によって,草原生態系が破壊され、砂漠化が急速に進行している。本研究の結果から,地域により放牧による草原退化への影響が異なり,通遼市>赤峰市>シリンゴル盟>ホロンバイル市の順に地上部バイオマス量,土壌の理化学性や微生物活性が低下していることがわかった。土壌の炭素収支は利用形態によって明らかな違いを示した。禁牧区(対照区),採草区および観光客少数区では土壌に炭素が貯蔵され、観光客多数区では土壌から炭素が放出され,また放牧区では両者が均衡状態にあることがわかった。過度な観光や放牧活動によって草原土壌は炭素貯蔵機能を失うことが示された。
土壌環境学