研究課題
最近、良性と言われる三日熱マラリアが肺や胎盤に集積し重症化するという例が相次いで報告され、原虫感染赤血球の細胞接着分子の関与が示唆されている。本研究では、三日熱マラリア原虫感染赤血球表面に発現しているリガンド候補分子PvSTPとVIRについて、型特異的抗体の有無および反応性を検討した。ミャンマーにて採取した三日熱マラリア患者血清90標本について、異なる型の組換えVIRおよび組換えPvSTPタンパク質に対する特異的抗体価を測定したところ、抗原性が高いことが知られている三日熱マラリア原虫メロゾイト表面抗原と比較して、全てのPvSTP/VIRタンパク質で反応性が著しく低かった。また、VIRの中でも、VIR-CとVIR-Fには反応がみられたが、VIR-AとVIR-18には反応がほとんど見られなかった。この結果は、赤血球表面に発現し、ヒト免疫に暴露している時期が長期にわたるため、高い抗体価を示すのではないかとの予想とは異なっていた。また、VIRの中でも特定の型に対する抗体が存在していることも明らかとなった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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