研究課題
多剤および超多剤耐性結核の蔓延が予想されているにもかかわらずその調査が十分でないものと考えられるアジアの開発途上国のうちネパール、バングラデシュ、ミャンマー、タイ並びにフィリピンを対象として、研究を進めた。当該年度までに、対象5カ国にて総計約2,100株の結核あるいは結核様症状を呈した人より分離した抗酸菌株を収集してバンク(病原体、病原体DNA)に収蔵した。これまでにネパールより収集した多剤耐性結核菌由来DNAの一部を対象として、遺伝子型別を実施した結果、ネパールにおいて、北京型の多剤耐性結核菌による感染事例が年々増加している事を明らかにした。また、ネパール東部において特に多くの北京型結核菌株が見出された。一方タイの西部地域においては、特定の遺伝子型を持った北京型の多剤耐性結核菌が広がっている事を明らかにした。以上の結果より、北京型の多剤耐性結核菌株が両国において対策に重大な支障をもたらしている事が明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 図書 (1件)
J Infect Chemother
巻: 64 ページ: 15-24
10.1016/j.jiac.2015.12.009