研究課題/領域番号 |
24406029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安田 宜成 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60432259)
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研究分担者 |
横山 仁 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50191531)
井関 邦敏 琉球大学, 医学部附属病院, 准教授 (90193383)
杉山 斉 岡山大学, 医歯薬学総合系研究科, 教授 (60325090)
松尾 清一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (70190410)
丸山 彰一 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (10362253)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 腎生検 / IgA腎症 / ネフローゼ / アジア国際研究 / ウェブネット |
研究概要 |
本研究の目的は、アジア各国と協力して腎生検RegistryならびにIgA腎症やネフローゼ症候群のコホート研究を行い、アジア各国の腎疾患対策の基盤と最適な治療法を確立することである。平成24年度は米国腎臓学会、CKD Frontier会議において韓国、台湾、タイとの国際共同研究体制を確立した。さらにインド、マレーシアなどAFCKDI参加各国代表者へ追加の協力要請中であり、AFCKDI参加各国より代表ならびに病理診断、腎生検Registry、IgA腎症コホート、ネフローゼコホートの各担当者の参加を要請する。腎病理診断の標準化では、平成24年度は日本腎臓学会の「腎病理標準化の指針」を基盤としたアジアの腎病理診断基準の標準化を協議した。ソウル大学とバーチャルスライドを活用したテレカンファレンスの準備を行った。 腎疾患Registryにつき、平成24年度は、とくにIgA腎症の後ろ向きコホート研究、ネフローゼの前向きコホート研究を行い、アジア各国への拡大を協議した。IgA腎症ではステロイドパルス治療や扁桃摘除術の有無を調査し、アウトカムを尿蛋白消失、血尿消失、尿異常所見の消失、尿蛋白の悪化、血尿の悪化、Cr値の50%増加、100%増加、透析導入・移植、死亡を調査し、約1200件の症例登録が完了している。ネフローゼコホートではステロイドを含む免疫抑制治療を調査し、アウトカムを完全寛解(尿蛋白の消失)、不完全寛解1型(尿蛋白191日未満かつAlb3.0g/dL以上)、不完全寛解II型(尿蛋白1.0~3.591日)、無効・再発(尿蛋白3.591日以上あるいはAlb3.0g/dL未満)、頻回再発(6か月間に2回以上の再発)、ステロイド抵抗性(8週間以内に蛋白尿は191日未満とならない)、Cr値の100%増加、透析導入・移植、死亡とする。これまでに台湾、韓国、タイの共同研究者yり協力が得られており、IgA腎症では2002~2004年の3年間に腎生検でIgA腎症と診断された症例を対象に10年以上の長期成績を調査し、日本の治療成績と比較検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本のコホート研究結果を基盤とし、台湾、韓国、タイなどアジア各国の協力が得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
日本の病理診断指針をアジア各国に紹介し、バーチャルスライドを用いたテレカンファレンスを実現する。IgA腎症、ネフローゼなどの腎疾患Registryを継続して進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費は主にアジア共通の腎疾患データベース構築ならびに、アジア各国の共同研究者との会議に使用する。
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