研究課題/領域番号 |
24406034
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中山 浩次 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80150473)
|
研究分担者 |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
原 宣興 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60159100)
藤井 仁人 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (10404237)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | HIV感染 / 歯周病原細菌 / ケニア |
研究概要 |
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染・再活性化を歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis感染が助長・誘発する可能性を示唆する研究結果が複数の研究者により報告されてきている。長崎大学はケニア共和国に長崎大学アフリカ海外教育研究拠点を設立し、ケニア中央医学研究所および世界保健機関アフリカ地域事務所との協力体制のもとにHIV感染を含めた複数感染症の一括同時診断技術の分子生物学的研究・開発を行い、11万人の住民を対象としたフィールド研究を平成23年度から実施している。本研究目的はこのプロジェクトにP. gingivalisなどの歯周病原細菌の全菌体抗原および抗原タンパク質を加えることでケニア地区におけるHIV感染・再活性化と歯周病原細菌感染との関係を大規模フィールド研究において明らかにすることにある。 (1)一括同時診断技術における抗歯周病抗体検出システムを確立するため、同時診断技術に用いられる診断用のマイクロビーズの作成に必要な抗原タンパク質を分離・精製する。それらの抗原タンパク質を用いてマルチプレックス法による抗歯周病抗体検出システムを確立する。 (2)ケニア拠点での抗歯周病抗体検出システムを導入した一括同時診断技術の運用を開始する。 (3)ある程度のデータ数に達した時点で歯周病原細菌に対する抗体レベルとHIVを始めとする各種感染症病原体に対する抗体レベルとの比較を行う。 (4)HIV感染と口腔内所見との関連性を実証するため、現地に歯科医師を派遣し、ナイロビ大学歯学部の協力のもとに口腔診査を実施する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
P. gingivalisの抗原タンパク質を用いてマルチプレックス法による抗歯周病抗体検出システムを確立した。 ケニア拠点での抗歯周病抗体検出システムを導入した一括同時診断技術の運用を開始し、総数96検体(半数がHIV陽性)についてパイロット的に検査した。
|
今後の研究の推進方策 |
ケニア拠点での抗歯周病抗体検出に供する検体数を増やす。
|
次年度の研究費の使用計画 |
ある程度のデータ数に達した時点で歯周病原細菌に対する抗体レベルとHIVを始めとする各種感染症病原体に対する抗体レベルとの比較を行う。
|