研究課題/領域番号 |
24500027
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研究機関 | 独立行政法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
松尾 真一郎 独立行政法人情報通信研究機構, ネットワークセキュリティ研究所セキュリティアーキテクチャ研究室, 室長 (20553960)
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研究分担者 |
森山 大輔 独立行政法人情報通信研究機構, ネットワークセキュリティ研究所セキュリティアーキテクチャ研究室, 研究員 (10613987)
崎山 一男 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80508838)
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キーワード | 暗号プロトコル |
研究概要 |
本研究は、(1)既存の省リソースデバイス向け暗号プロトコルの実装性の評価、(2)回路規模などの実装性を考慮した安全性評価手法の確立、(3)現実的なRFIDタグを想定した暗号プロトコルの設計、(4)設計した暗号プロトコルの安全性評価、(5)性能、安全性、回路規模などトレードオフを考慮した暗号プロトコルの設計ガイドラインの構築の5つのフェーズで構成されており、今年は(3)と(4)を実施した。 (3)においては、平成24年度に(1)で研究したPUF(物理的複製困難関数)を利用した認証プロトコルについて、サイドチャネル攻撃などを用いたデバイス内の一部の秘密情報の漏洩という、現実的に流通するタグにおいて想定される攻撃を想定した暗号プロトコルを構築した。この方式では、PUFで利用する不揮発性メモリの領域の全部が漏洩したとしても、なりすましの防止と通信データの累積によるプライバシ情報の漏洩の防止が可能となっている。そして、(4)として、(3)で設計した暗号プロトコルについて、ゲーム列を利用した安全性証明手法を用いて、所期の目的通りの安全性を有していることを証明した。上記の成果は、暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS)2014において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で平成25年度に予定してい計画については、予定通り完了した。平成24年度より、コストの面で実用性が高いとされているPUF(物理的複製困難関数)に焦点を当てていたが、平成25年度の成果では、PUFを用いた場合のRFID認証プロトコルの構成を分析し、その中で現実的なPUFベースRFIDタグにおいて不揮発性メモリに対する情報漏洩攻撃が発生する状況に対するセキュリティ確保の研究を行った。その結果として、このような攻撃に対しても安全性を保つRFID認証プロトコルの設計とその安全性証明を完了することができた。そのため、当初の予定通り達成できていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度、平成25年度と、当初の計画と比して、PUFという実用性の高い新しい技術に対しても適用可能な理論と方式を確立した。当初よりも広い適用に対して、順調に研究成果を挙げていることから、今後も予定通りに遂行する。当初の予定では、(5)性能、安全性、回路規模などトレードオフを考慮した暗号プロトコルの設計ガイドラインの構築を行うこととなっている。過去2年間に構築した理論、プロトコルに加えて、特に性能や回路規模という実装面でのトレードオフに着目し、そのトレードオフを評価する手法と、その手法に基づいて現実のPUFやRFIDタグにおける設計のガイドラインを構築し、学会等で発表し、今後の安全なデバイスの設計方針として社会還元を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、予定していたColumbia大学Moti Yung教授との打ち合わせが1回延期となったために、使用残が生じた。平成26年度も、平成24年度、平成25年度と同様、実験等の施設は研究代表者、研究分担者の施設を用いることとし、科研費に伴う研究費は本研究で確立する評価理論と設計ガイドラインの高度化、精緻化を行うため、Columbia大Moti Yung教授との打ち合わせ実施のための旅費、および国内外の国際会議での成果発表、情報収集、そして図書などの購入に用いる。具体的には、Columbia大学Moti Yung教授との打ち合わせをのべ3回実施するとともに、国際会議、国内会議での発表を行う。 テスト
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