研究課題/領域番号 |
24500036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
曾 剛 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (90456632)
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研究分担者 |
松原 豊 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教 (30547500)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 組込みソフトウェア / 省エネルギー / マルチプロセッサ |
研究概要 |
(1)本事業の開始前に、我々は低消費ソフトウェア開発フレームワークを提案したが、ハードウェア(主に,プロセッサの動作電圧,動作周波数,電源のON/OFF)を制御するチェックポイント(CP)の選定方法は提案されていなかった。プログラムの中にCPを挿入すると、実行時間とエネルギーのオーバヘッドがかかるので、できる限り少ないCP数で、かつエネルギー削減効率の高いCPを選定することが望ましい。そこで、我々は、面積に基づくDEPSプロファイルの定量的評価方法を提案し、グリーディ法に基づくCP探索方法を提案した。本研究成果は,現在,学術論文の投稿準備中である。 (2)我々はMePプロセッサのシミュレーション環境を対象にして、低消費ソフトウェア開発フレームワークを提案してきたが、MePプロセッサを採用している実機はそれほど多くない。加えて、シミュレーションでの評価結果しかできていなかった。そのため、まず、組込みプロセッサとして広く採用されているARMプロセッサに対応するよう、低消費ソフトウェア開発フレームワークのツール(具体的には、CP抽出ツールとCP挿入ツール)を改良した。その後、BeagleBoard(ARMプロセッサ搭載)でエンジン制御のベンチマークプログラムを動作させ、低消費エネルギー化フレームワークによるエネルギー削減率を実機で評価した。以上の改良と評価によって、これまで提案した低消費ソフトウェア開発フレームワークの有用性を高めることができた。本研究成果は将来ウェブサイトで公開する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年7月に研究代表者の職務契約変更があり、主職務の内容変更、引越し等予定していなかった事態が発生した。その結果、本研究に注力できる時間が、一時的に減ってしまったことが主な理由である。その他の理由としては、当初予定していた協力学生が配属されなかったこともある。以上の理由から、当初の目標よりやや遅れていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、マルチプロセッサ電源管理アルゴリズムや低消費電力化スケジューリング方法の研究に集中して、新しい方法を提案する。平成26年度は、平成24,25年度の成果を用いて、提案方法を評価する。開発したツールは、ウェブサイトで一般に公開する。
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次年度の研究費の使用計画 |
主たる経費に関しては、現在投稿準備中の論文の発表・出版費用として利用する。他は、計画通りである。
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