研究課題
本研究の目的は、マルチコア・プロセッサ搭載組み込みコンピュータとシングルコア・プロセッサ搭載組み込みコンピュータが混在する分散型組み込み制御システムを対象に、1CPU内と同様の環境を提供して、ハードウェア構成やタスクの分散配置を意識せずにアプリケーションプログラムを開発可能とするとともに、リアルタイム性の保証を容易にする「並列・分散リアルタイムOS」および「並列・分散制御ソフトウェア開発支援環境」を開発することである。平成26年度は、「並列・分散リアルタイムOS」については、前年度までの成果に基づき、マルチコア並列処理と分散処理の両者を統一的に扱うことのできる統合リアルタイムOSの実装を完了し、評価を行った。具体的には、他ノード上のタスクや他CPUコア上のタスクを同一のシステムコールを用いて管理できる機能を実装した。また、ソースコードを直接修正することなく分散処理向けにカスタマイズする手法を実現した。そして以上の成果を、国際会議ICPADS 2014、情報処理学会研究会、情報科学技術フォーラム等にて発表した。「並列・分散制御ソフトウェア開発支援環境」については、モデル変換ツールを拡張するとともに、リアルタイム性検証ツールの実装を完了し、評価を行った。具体的には、モデル変換ツールに状態遷移をともなうモデルを扱う機能を追加実装するとともに、マルチコア・プロセッサ上で動作するタスク間で共有するデータの整合性を検証するツールの実装および評価を完了した。また、マルチプロセッサ上のスケジューリング方式の提案と評価を行った。そして以上の成果を、論文誌International Journal of Intelligent Information Systemsに投稿して掲載されるとともに、国際会議ACCN 2015、情報処理学会研究会、情報科学技術フォーラム等にて発表した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (13件)
International Journal of Intelligent Information Systems
巻: Vol.4, No.2-1 ページ: 13-17
10.11648/j.ijiis.s.2015040201.13
巻: Vol.4, No.2-1 ページ: 7-12
10.11648/j.ijiis.s.2015040201.12