研究課題/領域番号 |
24500056
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
増田 信之 長岡技術科学大学, 工学部, 特任准教授 (60323333)
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キーワード | ハイパフォーマンスコンピューティング / 可視化 / 専用計算機 |
研究概要 |
現在,様々な分野で流体の三次元速度場の計測と三次元物体の形状解析が必要とされてきている.特に生体内の物質を輸送する血液の動きと赤血球などの形状を計測することは,生体内の物質の輸送機構を解明するために非常に重要なことである.本研究では,流体速度場可視化の技術であるPTV(Particle Tracking Velocimetory)にデジタルホログラフィーを応用したDHPTV(Digital Holographic PTV)を支援する三次元空間再生用専用計算機システムの構築し,それを三次元流体速度場解析及び三次元物体の形状解析に応用し,上記のような問題を解明することを最終的な目標としている. 平成25年度においては,市販のFGPAボードを搭載したPCによる専用計算機クラスタの開発と動作確認を行った.並列計算においては,再生空間を分割し,それぞれを別の専用計算機に担当させる手法と,専用計算機に別々のホログラムを担当させ,再生空間全体を求めさせる手法の二通りについて検証を行った.その結果,どちらの場合でもほぼ理論値に近い高速化に成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
市販のFPGA評価ボードを1枚から2枚まで搭載したPCをネットワークで接続した専用計算機クラスタの構築に成功した.また,計算時間の短縮についても,ほぼ理論値に近い結果を得ることが出来た.並列計算の手法についても,二通りのパターンを検証し,どちらの場合でも計算能力の向上が得られることが実証できた.さらに,専用計算機ボードを使用するためのデバイスドライバの試作を行い,安定した動作を行うことが確認できた.
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今後の研究の推進方策 |
専用計算ボードの並列化のため制御するソフトウェアの改良と専用計算機ボード用のデバイスドライバの改良を行う.特に,PCと専用計算機ボードとのでーたのやりとりを行うためのデバイスドライバは,並列化による計算時間の短縮が行われたとき,通信時間がネックとなる場合が多く,そのことに対処するためにも,現在よりも高速な通信が行うことが出来るデバイスドライバ必要となる.
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