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2013 年度 実施状況報告書

BDDとSATソルバを組み合わせた高多重度論理診断手法とECOコスト削減への応用

研究課題

研究課題/領域番号 24500064
研究機関神戸大学

研究代表者

沼 昌宏  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60188787)

研究分担者 黒木 修隆  神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90273763)
キーワードVLSI設計技術 / 論理診断 / ECO / SATソルバ / QBFソルバ
研究概要

初年度の平成24年度に一通りの論理診断手法を実現したが,2年目となる平成25年度においては,処理時間短縮と,ECOに対応する柔軟性向上のために多様な修正解を得ることを目的として,BDDとSATソルバを用いた論理診断手法に改良を加えた。
特に,修正を施すべき箇所の組合せを表す「組合せ箇所」の抽出を行うために,従来適用してきた誤り可能性能指標EPI(Error Possibility Index)について,従来はEPIを設定した各EPIグループ単位で組合せ箇所に含まれる各箇所に与えられたEPIの和が1以上となるか否かによって候補として残すべきか否かを判断するため,多重度(組合せ箇所に含まれる箇所の数)の増加に伴って候補として抽出される組合せ箇所数が増加する点が問題となっていた。そこで,各EPIグループに基づいて設定されたEPIの平均値を用いて組合せ箇所の候補として残すべきか否かを判断することで,着目する不一致外部出力や適用する誤り追跡入力の異なる複数のEPIグループを用いた組合せ箇所の抽出を従来手法と比べて平均で1/100以下の短時間で行うことが可能となった。
さらに,各箇所の素子機能を表すLUT(Look-Up Table)の機能特定にQBF(Quantified Boolean Formula)ソルバを用いることで,LUTに未特定の真理値変数が多く含まれる場合や,同一パス上に複数の修正すべき箇所が存在している場合でも,機能特定を行う手法を提案・実現することで,9,300ゲートクラスの回路についても論理診断処理を可能とするとともに,処理時間を最大で99%削減することに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記「研究業績の概要」に述べたように,交付申請書に記載した「平成25年度の研究実施計画」について,ほぼ達成した。考案・実現した各手法の改良については今後の課題となっているが,この点についても,当初の計画通りである。

今後の研究の推進方策

平成24年度の交付申請書に記載していた通り,今後は開発した実験システムを用いた設計実験,ならびに実態調査によって得られた実際の設計誤りや設計変更に関する記録をもとに,種々の回路に対する設計誤りの自動診断・修正能力を評価する。LSI設計開発期間の短縮効果についても詳しく評価する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] An error diagnosis technique using QBF solver to fix LUT functions2013

    • 著者名/発表者名
      N. Katayama, H. Sakamoto, T. Hirose, N. Kuroki, and M. Numa
    • 学会等名
      The 18th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI 2013)
    • 発表場所
      ホテル札幌ガーデンパレス
    • 年月日
      20131021-20131022
  • [学会発表] Technology remapping based on multiple solutions for post-mask functional ECO2013

    • 著者名/発表者名
      Y.Kabata, T. Hirose, N. Kuroki, and M. Numa
    • 学会等名
      The 18th Workshop on Synthesis And System Integration of Mixed Information technologies (SASIMI 2013)
    • 発表場所
      ホテル札幌ガーデンパレス
    • 年月日
      20131021-20131022

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公開日: 2015-05-28  

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