研究課題/領域番号 |
24500076
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
三河 賢治 新潟大学, 学術情報基盤機構, 准教授 (00344838)
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研究分担者 |
田中 賢 神奈川大学, 理学部, 准教授 (50272810)
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キーワード | 国内共同研究 |
研究概要 |
平成25年度の研究実施計画は、(1) IPアドレスとポート番号を指定した場合のフィルタリング性能の評価、及び、(2) 通信記録からネットワークの挙動を再現する機構の構築、であった。平成25年度の研究実績として、はじめに、(1) IPアドレスとポート番号を指定した場合のフィルタリングの性能を評価するため、固定パタン(フィルタリングのための制限されたパタン)を高速に生成する方法を提案した。この生成アルゴリズムをフィルタに実装し、フィルタリング性能を評価した。この成果については、雑誌論文2編、学会発表3編で発表を行った。次に、(2) 通信記録からネットワークの挙動を再現する機構の構築として、通信記録をファイルサーバに保存する環境を構築し、フリーウェアを用いて、時系列にパケットを再現する機構を構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の実施計画に基づき、(1) IPアドレスとポート番号を指定した場合のフィルタリング性能の評価、及び、(2) 通信記録からネットワークの挙動を再現する機構の構築を実施した。(1) について、固定パタンを高速に生成する方法をフィルタに実装し、フィルタリング性能を評価を行った。この成果を雑誌論文2編、学会発表3編にまとめ、発表しており、(1) について、おおむね順調に進展していると判断する。(2) について、通信記録をファイルサーバに保存する環境を構築し、フリーウェアを用いて、時系列にパケットを再現する機構を構築した。構築が主題のため、(2) に関して文献の発表はないが、おおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、固有のパタンを自由に指定した場合のフィルタリング性能の評価を行い、既存のフィルタと比較して、その優位性を確認する。前年度の成果として、実際の通信の挙動は案外通常の通信が多く、フィルタリングすべき情報が少ないことが分かっている。実際の通信は評価に用いず、比較に適した通信パタンを生成するアルゴリズムの開発とともに、提案フィルタの性能評価を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度の成果として、実際の通信の挙動は案外通常の通信が多く、フィルタリングすべき情報が少ないことが確認できた。不要なデータの削除を行い、当初計画していた保存容量よりも少ない容量で、フィルタリング性能を評価することが可能となったため、差額が生じた。 前年度で差額が生じた研究費について、疑似的な不正通信データを生成するためのアルゴリズム開発に使用する予定である。引き続き、研究成果の発表を積極的に行い、研究費を研究論文発表、学会発表のために使用する予定である。
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