研究課題/領域番号 |
24500086
|
研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
瀬川 典久 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (20305311)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 狭帯域スペクトラム拡散通信 / 野外のセンサネットワーク |
研究実績の概要 |
前年度までの実績から、Coretex-M4Fでの実装では、演算の速度は間に合うが、メモリアクセスのペナルティにより、受信アルゴリズムが動作しないことが判明し、当面は、ARM1176JZF-S 仕様での実装を進める。そこで、Raspberry PI Model A+での実装を行った。
また、移植性を高めるために、標準Cライブラリだけでコンパイルが行えるように改修を行った。受信波のサンプリング部分だけは、機器依存なので、その部分だけ、それぞれの機器で実装を行う必要がある。
消費電力のピークが、システム全体で1Wほどあり、残念ながら、大型の太陽電池などを使わないと電力保障が行えないことがわかり、当初の予定まで達していないため、研究機関を1年延長することにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Cortex-M4Fでの実装を進めていたが、現状のアルゴリズムでは内蔵RAMだけで動作させることは難しく、そこで拡張外部メモリを利用しなければならないが、通常回路のRAM拡張だと、メモリアクセスが 早くならず、またRAM拡張した分消費電力が大きくなりCortex-M4Fを使う理由が、全くなくなってしまい、この手法を中止した。 そこで、近年さまざまなARMベースのコアが出ているのでそれで試している。
|
今後の研究の推進方策 |
2014年まつから、Cortex-M7の様な、次世代の低電力Core組込CPUが出現しているのでそれを利用して実装することを考えている。 また、ARMCoreだけにこだわらず、Intelの組込CPU等別のアーキテクチャの利用も検討する。(ソースコードが、標準ライブラリだけで動作するように改造が終わったので、デバイスドライバ部分だけ実装すれば、移植は可能である。) また、今年度別の実験で、地滑りセンサーの開発も行うので、そこに本研究の受信機を組み込み、実証実験を行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していたアーキテクチャでは、消費電力を減少させた形での受信システムの動作が難しいことが判明した。そこで、無理に機器を購入せずに2014−2015年での新しいマイコンの発表を待つことにした。特に、Cortex-M4Fは、アーキテクチャが古く、2015年にCortex M7が登場することは予想されていたので、 その検討を行っていた。また、Intelが小型組み込み用SoCの発売を行っており、ARMアーキテクチャ を使うのが最適なのかどうかの検討も行った。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成27年度前期で、あたらしい組み込みアーキテクチャのマイコンを購入し受信プログラムを移植し、評価を行う。 8,9月でセンサと組み合わせ送受信実験を行う。平成27年度後期で、長期の野外評価実験を行い、本研究の実用性について考察を行う。
|