ハッシュ関数は,効率よく計算でき,暗号プロトコルを作る際の重要な要素技術である.特に,認証プロトコルにおいては,初期値にハッシュ関数を繰り返し適用した,ハッシュ連鎖と呼ばれる技術が重要な要素技術となっている.本研究は,ハッシュ連鎖の新しい構成法について研究してきた.本研究で提案するハッシュ連鎖の構成法においては,複数の方向および開始地点を複数にしたハッシュ連鎖が用意される.これによって,柔軟で効率の良い認証を実現できることを示した.また提案手法の応用として,Vehicular Adhoc Networks (VANET)における経路認証法等が実現できることを示した.
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