研究課題/領域番号 |
24500093
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
内田 法彦 埼玉工業大学, 人間社会学部, 准教授 (10610298)
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研究分担者 |
高畑 一夫 埼玉工業大学, 人間社会学部, 教授 (60226909)
柴田 義孝 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (80129791)
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キーワード | 防災災害情報システム / ネットワーク / コグニティブ無線 / DTN / ネットワークアーキテクチャ |
研究概要 |
本研究では大規模災害時における安否情報や被災情報などの通信手段を確保するため、アマチュア無線や異種の複数無線通信手法を組み合わせ、有効な無線インターフェイスと無線経路選択を自律的に行うコグニティブ無線通信方式の研究開発と実用化実験を目的としている。東日本大震災では、交通網やライフラインのみならず、情報網も甚大な被害を受け山間部や沿岸部が孤立し、救助・救援活動の遅れにも影響したことから、甚大な災害でも通信を確保できるような強固な通信システムが課題となっている。そのため、これまで、無線LAN、衛星通信、アマチュア無線、3G通信といったより異なる広域な周波数に対応できるよう拡張したns2とThe ONEを用いたネットワークシミュレータとKVM等のハイパーバイザーの仮想NICを用いたLinuxベースのシミュレータ用のワークステーションを構築し、拡張AHP法などを用いた通信インファーフェイス及び通信経路の最適法に関する検証を行ってきた。また、更に断絶通信環境下でも、通信を可能とするためDTN(Delay Tolerant Network)法を応用したEMCS(Enhanced Media Coordinate System)を提案し、データトリアージ法、ノード数推定法を用いた動的前方誤り訂正方式、Area of Interestを用いた優先ノード選択などの提案機能について、シミュレーションを通じて検証を行ってきた。 更に、岩手県立大学復興支援サテライトオフィスを活用し、岩手県宮古市田老地区、釜石市などで、山間部や沿岸部での使用を考慮するための現地地形調査と東日本大震災における被災者に必要な要件や通信に関する現地調査を行い、それらを基にネットワークシュミレータにGISマップを導入して、検証を行った他、現在はプロトタイプシステムを構築中であり、これらの結果は、国内外学会発表にて研究成果報告を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、計画していた拡張AHP法及びMin-Max法を用いた拡張AODV法に関する被災地等の実現場を想定したシミュレーション評価を行った他、新たに断絶通信環境下での通信を想定し、DTN法を応用したEMCS(Enhanced Media Coordinate System)を提案し、国内外の学会発表などを通じて、有効性について発表を行ってきた。今後は、予定通りプロトタイプを構築中であり、プロトタイプを用いた実験や検証に取り組んでいく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画通り、平成26年度は、プロトタイプシステムの開発とデバック作業を行い、フィールド実験を中心に提案手法の有効性について検討を行っていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画していたその他消耗品に関する費用が、翌年度支払へ回ったため、25年度の研究費に若干の未使用額が生じた。 しかしながら、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。
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