研究課題
本研究では大規模災害時における安否情報や被災情報などの通信手段を確保するため、アマチュア無線や異種の複数無線通信手法を組み合わせ、有効な無線インターフェイスと無線経路選択を自律的に行うコグニティブ無線通信方式の研究開発と実用化実験を目的としている。東日本大震災では、交通網やライフラインのみならず、情報網も甚大な被害を受け山間部や沿岸部が孤立し、救助・救援活動の遅れにも影響したことから、甚大な災害でも通信を確保できるような強固な通信システムが課題となっている。そのため、これまで、無線LAN、衛星通信、アマチュア無線、3G通信といったより異なる広域な周波数に対応できるよう拡張したns2とThe ONEを用いたネットワークシミュレータとKVM等のハイパーバイザーの仮想NICを用いたLinuxベースのシミュレータ用のワークステーションを構築し、拡張AHP法などを用いた通信インファーフェイス及び通信経路の最適法に関する検証を行った。また、更に断絶通信環境下でも、通信を可能とするためDTN(Delay Tolerant Network)法を応用したEMCS(Enhanced Media Coordinate System)を提案し、データトリアージ法、ノード数推定法を用いた動的前方誤り訂正方式、Area of Interestを用いた優先ノード選択などの提案機能について、シミュレーションを通じて検証を行ってきた。また、岩手県立大学復興支援サテライトオフィスを活用し、岩手県宮古市田老地区、釜石市などを想定したGISシュミレータで、提案手法の検証を行った他、Linux及びAndroid端末にて提案するコグニティブ無線手法とDTN手法に関するプロトタイプシステムを構築し、実証実験を行った。そして、これらの結果は、国内外学会発表にて研究成果報告を行い、評価を得た。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件)
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