テクスチャの“局所性と“自己相似性”を利用するアルゴリズムを導入し,高性能な事例参照型NPRの実現を目指す.事例参照型NPRは処理対象にたいし参照事例(絵画画像等)の持つ視覚的特徴を付与することで参照事例に類似した出力(絵画風画像等)の獲得を目指すものである.本研究では,“局所性”を用いるパッチベース処理と“自己相似性”を用いるピクセルベース処理を効果的に組み合わせる.これにより,我々が従来提案したパッチベース処理の欠点を補完し,出力品質と処理速度,さらに操作性の向上を実現することを目指した. 最終年度においては,本研究の対話型システムについての検討と試作を実施した.対話型システムについては,直感的かつ容易な操作でテクスチャ合成を実現するものとして、オノマトペを採用し,オノマトペ音声入力によるシステムの実装を試みた.これにより,パッチベース処理における操作性の向上が実現でき、これまで検討した合成の品質と処理速度の向上を併せて,一定の成果を上げることが出来たと考える. 研究期間全体を通して,テクスチャ合成アルゴリズムの高速化と品質向上,合成処理における対話システムの構築について一定の成果を上げる事が出来たものと考える.
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