研究課題/領域番号 |
24500127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
馬場 雅志 広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (30281281)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | コンピュータグラフィックス / レンダリング / 非透視投影 / カメラモデル |
研究概要 |
通常の透視投影では得られない非透視投影を作成する技術は、絵画やイラスト、セルアニメーション風の画像生成から、強調などの映像表現上の効果や情報可視化などにも応用が考えられる。本研究は、非透視投影画像を作成する手法に関する研究であり、大きく分けると、実写画像を用いた非透視投影画像の作成とCGモデルによる非透視投影画像の作成に分けられる。 実写画像を用いた画像合成に関しては、iPhoneのような簡易な撮影デバイスを用いて動画像を撮影し、得られた連続的な画像シーケンスから非透視投影画像を生成する手法を提案した。高価な撮影機器を使用しなくても、比較的高画質な非透視投影画像が作成できることを示した。 CGモデルを基にした非透視投影画像の作成に関しては、リアルタイムアプリケーションを作成するためのAPIであるOpenGLとシェーディング言語であるGLSLを使用することで、非透視投影画像をリアルタイムに作成できることを示した。非透視投影画像を作成するために指定するパラメータをかえた画像をリアルタイムで生成できることにより、パラメータを変化させることによる画像上での効果を確認することができるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で行うことは次の4つの項目である。 (1)実写画像を用いた非透視投影画像のレンダリング、(2)非透視投影画像の歪みの抑制、(3)非透視投影画像のリアルタイムレンダリング、(4)非透視投影画像のレンダリング手法の市販3DCGソフトウェアへの実装、である。 このうち、初年度は、(1)と(2)を行う予定であったが、予定を変更し、(1)と(3)に関する研究を行い、それぞれに対して、研究成果を得ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本研究で行う4項目のうち、(2)非透視投影画像の歪みの抑制、(4)非透視投影画像のレンダリング手法の市販3DCGソフトウェアへの実装、に関して研究を行う。 (2)に関しては、魚眼レンズ画像の歪みを補正する手法や画像を変形させて投影の度合いを変化させる手法などを参考に歪みの抑制を行う手法を開発する。 (4)に関しては、一般に利用されているフリーのレンダリングソフトへの手法の組み込みや、市販の3DCGソフトへのプラグインによる組み込むなどを考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初購入予定であった、GPUを用いた高速な画像生成処理のための計算機を別予算で導入したため、当初は次年度で購入予定であったGPUカードをより高性能な最新型のカードにアップグレードする予定である。
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