エージェントに象徴される知的なシステムとの原初的なインタラクションを通して,異なる世界に立脚している作業主体間の協調作業であっても,適切にその協調作業への参与感を創出するための方法を解明することを目的とする.そのために本研究では,次の3つの課題に取り組んだ.(1) 参与感を創出する認知的要因の解明 (2) 参与感の創出に寄与する原初的インタラクションの解明とモデル化 (3) モデルの妥当性の検証と応用可能性の検証. その結果,自律的なシステムとの原初的なインタラクションを通した協調作業への参与感の創出のためには,相互行為における当事者間の視点や行為の同時性が強く寄与することが明らかになった.
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