研究課題/領域番号 |
24500155
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅洋 神奈川工科大学, ヒューマンメディア研究センター, 客員研究員 (30397046)
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研究分担者 |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
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キーワード | ヒューマンインタフェース / マルチモーダルインタフェース / ヒューマンコンピュータインタラクション / バーチャルリアリティ / 拡張現実 / 複合現実感 / 臨場感コミュニケーション / ユーザビリティ |
研究概要 |
1. 知覚情報および未来時刻における運動の推定とその高精度化、高速化 得られた最適関数を用いて運動特性を記述した。具体的には、運動開始から運動の途中までのデータを用いて最小二乗法などにより関数のパラメータを求めて関数を決定した。そして、運動の途中において運動終了までの全期間の運動状態を求め、未来時刻における運動の予測を試みた。また、このパラメータには仮想対象について視覚的知覚情報が含まれることから、手が仮想対象に達する前に仮想対象の位置も推定できることを実験により検証した。また、手が仮想対象に達する十分前に仮想対象の位置が推定できるように、運動開始からデータ収集にかける時間と推定精度の関係を調べ、データ収集に最低必要な時間を明らかにした。 2. 複合現実感システムを用いたアプリケーションによる評価 予備検討で使用したCRTモニタに加えて、投写型の面3次元ディスプレイ、テレイマージョンなどの環境への適用を想定した没入型3次元ディスプレイ(CAVE)およびシースルー型のヘッドマウントディスプレイにより生成した複合現実環境での仮想対象との相互作用も検討対象とし、これらの表示系で構成された複合現実感システムに適した評価システムを検討した。具体的な操作として、仮想対象を押したり把持したりして他の場所に移動する操作や仮想対象を打つ、叩く操作などユーザが自らの手で直接仮想対象に操作を行う場合と、ハサミ、ピンセットなど小型の現実の器具を用いて仮想対象を切断したり摘んだりする操作を取り上げて、これらの操作を実行する上で、システムが仮想対象に対するユーザの視覚的知覚位置に基づいて、仮想対象に操作のリアクションを実行させることにより作業効率が大幅に改善されること、特に精密作業では本技術が不可欠であることを実証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた被験者実験の一部や成果発表の一部が実施できなかったが、交付申請書に記載した「研究の目的」および「平成25年度研究実施計画」をおおむね達成できているので、おおむね順調に達成できていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書に記載した「研究の目的」および「平成26年度の研究実施計画」沿って研究を推進する。なお、平成25年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部も行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に実施できなかった被験者実験の一部や成果発表の一部を次年度に行うために、そのための研究費も次年度に繰り越すこととした。 次年度使用額は、上記理由に記載した未実施の被験者実験の一部や成果発表の一部のために使用する計画である。平成26年度の研究費については、交付申請書に記載した当初計画どおりに使用する。
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