学校教育の現場では,古くから授業の計画を学習指導案という形態で記録しており,各教師による振り返りや,他の教師との共有のための重要な資料となっている.本研究課題では,代表者の先行研究の成果を活用し,教育分野とWWW分野の標準化技術を基に学習指導案を学習・教授方法の観点から検索を可能とするメタデータを定義し,それに基づく学習指導案データベースを構築することを目指した. 本研究では,学習・教授支援に関するオントロジーOMNIBUSをベースとして,実際の学習指導案から教授方略を抽出し,それをモデル化すると同時に,抽出した教授方略のモデルを利用して学習指導案を解釈するシステムの構築を行った. この成果によって,学習指導案をそこに記述されているキーワードベースでは無く,教師が行う行為の理由として何を目標としているかに関して検索できる枠組みをを作ると共に,それを学習指導案から生成するための仕組みを提案した.
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