研究課題
近年、データマイニングやパターン認識などの分野で、確率的知識の学習の研究がすすめられている。本研究では、実際例から、ベイジアンネットワーク(BN)の構造を学習する問題を検討している。BNは、確率変数に対応する属性を頂点で、その間の確率的因果関係を有向辺で表現した非巡回有向グラフとして、定義される。従来は、BNに含まれるすべての属性が離散、または、すべての属性が連続という非現実的な仮定のもとで検討されてきた。本研究では、離散や連続を仮定しない一般的なBNの構造学習の方法を確立することを目的としている。本年度は、以下の点に成功している。1. 昨年度のものと比較してロバスト性の高い方式を提案した(一致性も満足している)。2. 遺伝子ネットワークの同定などの現実的な問題に適用した。3. 提案した相互情報量の推定量が、独立性検定に応用できることを示したここで、一致性とは、サンプル数とともに正しい構造を推定する性で、強一致性は概収束、弱一致性は確率収束を意味する。さらに、最終年度に行う本研究の最も重要な問題を設定し、検討を開始した。ベイジアンネットワークの構造推定は、局所スコアを計算した後に、それらから大域スコアを最大にする構造を探索する。後者の処理で、最適な探索方法を見出す、という問題である。これは長年の未解決問題で、そのためにスーパーコンピュータを利用するなど、多大な費用が投じられている。
国際会議 AMBN 2015 慶應義塾大学日吉キャンパス
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Entropy
巻: 18(4) ページ: 109-129
doi:10.3390/e18040109
Lecture Notes on Artificial Intelligence, Springer
巻: 9505 ページ: 1-14
10.1007/978-3-319-28379-1_1
巻: 9505 ページ: 234-249
10.1007/978-3-319-28379-1
巻: 17(8) ページ: 5752-5770
10.3390/e17085752
http://ambn.bayesnet.org