コンピュータ将棋は一般に終盤が強いが、序盤にはまだ弱点が多い。プロは良い「形」の評価ができるが、コンピュータは多くの駒位置パターンからなる「形」を評価できていない。「形」を理解するプロ並みの序盤を実現するには多くの駒位置からなる評価が必要になる。だが評価要素が増えるとメモリと時間が指数的に増大するため、実現は難しい。本研究では多駒を使った高頻度のパターンを評価させるため、「乱数を用いる評価項目自動抽出法」を提案し、高頻度の評価要素を自動で抽出することに成功した。だが、実用化にはかなりの高速化が必要であることがわかり、新たなデータ構造を提案し一定レベルの高速化に成功した。
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