教科書などの解説記述(ストーリー)から,知識を個別に切り出し,文脈に依存しない単純文(箇条書き)に変換することによって,これまでストーリーの中に閉じ込められていた個々の知識を要素化し,再利用性を高めることを試みた.かつて冊子体の形式のみで存在した文書が電子化されたことで,近年情報の流動性が向上したが,本研究はこれをさらに進め,文書内に閉じ込められた個々の知識の流動性を高めることを目標とした.解剖学の教科書テキストを用いた実験で,単純文化する前と比較して,単純文化した後では約7倍の数の知識を切り出すことに成功した.
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