研究課題/領域番号 |
24500214
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
浜本 隆之 東京理科大学, 工学部, 教授 (10297624)
|
研究分担者 |
池岡 宏 東京理科大学, 工学部, 助教 (20579966)
保坂 忠明 東京理科大学, 経営学部, 講師 (60516235)
杉村 大輔 東京理科大学, 工学部, 助教 (10712052)
|
キーワード | 動きベクトル推定 / 高フレームレート / 超解像 / 画像入力 / FPGA |
研究概要 |
本年度は、ハードウェア実装を前提とした、空間解像度の向上手法について検討した。 昨年度検討した低演算量で高精度に求めた動きベクトルを用いてフレーム間の位置合わせを行うことを前提に、少ない演算量で高空間解像度画像を再構成する手法を検討した。提案手法では、画像をエッジ部と平坦部に分割し、エッジ部は入力画像から高周波成分を復元した画像に、平坦部はノイズを低減した画像に置換することで再構成画像を得る。合成画像を用いたシミュレーションにより、バイキュービックで補間した画像とIterative Back Projection(IBP)法を用いて再構成した画像との比較を行った。提案手法は、補間画像に比べ、エッジ部では高周波成分が復元され、平坦部ではノイズが低減されている。また、IBP法に比べ、少ない演算量で高品質な画像が再構成できた。 次に、提案手法のハードウェア実装を目指して、画像入力システム構築の検討を行った。高速カメラとFPGAボードを用いたシステムを構築し、画像の入力、処理、出力の一連の基本動作を実行できるようにした。さらに、昨年度検討した演算量の少ない動きベクトル推定手法について、ハードウェア実装しやすいように修正した上、本入力システムへの実装を開始した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度に検討した方式により得られる動きベクトルを活用することで、高いフレームレートの画像を統合し、空間解像度の向上を図る手法について、十分な時間を割き、様々な検討を行った。少ない演算量で、同等以上の品質の画像を再構成できており、予定通り順調に進んでいる。一方、ハードウェア実装については、画像入力システムは固まり、基本動作の確認はできたが、動きベクトル推定の実装については、次年度に持ち越し検討することになった。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、動きベクトル推定の実装を検討するとともに、さらに、空間解像度の向上処理についても実装の検討を進める。また、この技術を空間解像度の向上だけでなく、雑音の抑制やダイナミックレンジの拡大に応用する方式についても、併せて検討を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
FPGAボード関連の支出が予定よりも少なかったことや、国内出張の回数が1回で、予定よりも少なかったため、14万円の残高が生じた。 次年度は、この金額も合わせて、主に周辺PCとのインタフェース用の部品を購入し、PCとFPGAボードとの連携によるリアルタイム処理を目指す予定である。必要に応じて、このためのPCを新たに購入する予定である。
|