研究課題/領域番号 |
24500221
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
山田 啓一 名城大学, 理工学部, 教授 (50394705)
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キーワード | 情報センシング / 運転行動 / ドライバ / 歩行者 / 気付き |
研究概要 |
ドライバは歩行者の存在に気付いたときには,歩行者が存在していないときとは異なる運転行動をとると考えられる。本研究は,この考えに基づき,ドライバが進路前方の歩行者に気付いたかどうかをドライバの運転行動から推定しようとするものである。平成25年度は,昨年度に引き続き,単路直進および交差点を対象として,ドライバが歩行者に気づいているかを推定する手法の検討を行った。 単路直進については,ドライバのアクセルペダルを緩める反応からドライバの歩行者への気づきを推定する手法について,昨年度評価を行った1名のドライバに加え,さらに2名のドライバの実走行データで評価を行った。その結果,これらのドライバについても提案手法が機能することを確認するとともに,これらのドライバに対する性能を明らかにした。また,ドライバが実際に歩行者に気付いていないときにそれを推定できるのかを,ドライビングシミュレータ上でドライバに2次タスクを課して注意をそらせることにより収集したデータを用いて調べることを試みた。 交差点を対象とした場合については,左折手前においてドライバが左折先横断歩道付近の歩行者に気付いているかを推定する手法について,昨年度評価を行った2名のドライバに加え,さらに1名のドライバの実走行データで評価を行った。その結果,このドライバについても提案手法が機能することを確認するとともに,これらのドライバに対する性能を明らかにした。さらに,より少ない事例から推定のためのモデルを構築できるよう,推定手法に改良を加え,その効果を確かめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
単路直進および交差点左折において提案手法が各3名のドライバの実走行データで成立することが確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
これまであまり検討が行えていなかった交差点右折時における推定ついて検討を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究に必要な運転行動データを実車実験で収集することを計画していたが,その実施について詳細を詰めた結果,研究予算内で行うことは困難であることが判明した。このため,これまでに入手したデータの活用とドライビングシミュレータを用いたデータ収集に方針を変えた。 ドライビングシミュレータを用いたデータ収集に必要な経費等に使用する。
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