研究課題
平成26年度はスパース解法の一つであるAIHT(Accelerated Iterative Hard Thresholding)を用いた並列処理を行った.AIHTのプログラムはMatlabで書かれているが,これをC++に移植した後,GPU(Graphical Processing Unit)の開発環境であるCUDAおよびCPUの複数コアで並列処理するOpenMPを活用して並列処理を行った.提案法を通常の動画像のみでなく,5つのカメラで構成される多視点画像にも適用し,通常のCPUに比べ,2.7倍の高速化を実現した.実験ではGPUボードを2枚用い,これらを2つのCPUコアで同時制御したが,GPUの枚数を増加することにより,容易に更なる高速化を実現できる.高速化の他に符号化効率を向上させる方法として,動き補償予測の一つであるLIC(Local Intensity Compensation)に予測誤差に用いられるDCT(Discrete Cosine Transform)基底ベクトルとIntra予測に用いられる符号化済み画素を加え,一つのスパース問題として解く方法を提案し,符号化効率の向上を確認している.得られた成果はGCCE,SISA,APSIPA,以上3件の査読付国際会議で報告した.過去2年間の研究では,多視点画像間のエピポーラ幾何における基礎行列を,高精度に推定するアルゴリズムも提案している.交付申請書に記載した研究の目的および研究実施計画のうち,残念ながらエピポーラ幾何を用いた高速化のみ実現できなかったが,それ以外は予定通り研究を遂行でき,総計で10件の査読付国際会議論文と1件の英文学会誌論文を公表することができた.
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
2014 IEEE 3rd Global Conference on Consumer Electronics (GCCE)
巻: - ページ: 153-156
10.1109/GCCE.2014.7031203
014 International Workshop on Smart Info-media System in Asia
巻: - ページ: 140-143
Asia-Pacific Signal and Information Processing Association (APSIPA), 2014 Annual Summit and Conference
巻: - ページ: 1-4
10.1109/APSIPA.2014.7041737
http://www101.cc.kurume-nct.ac.jp/profile/CIS/kuroki.html