研究課題/領域番号 |
24500242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
下田 貢 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90332999)
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研究分担者 |
張山 昌論 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (10292260)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 3次元立体画像 / 肝切除シミュレーション / 肝切除ナビゲーション |
研究概要 |
目的:現在のソフトウエア(SW)では、門脈本幹から末梢までの1点指定による自動追跡には限界があり、信頼性は、経験の差で左右されてしまう。現在のSWは、自由にもち運びが不可能であり、手術室で有効利用されていると言えない。現在我々は、新たなSW作成を目指して東北大学大学院情報科学研究科と共同研究を行っているので現状を報告する。対象と方法:1点指定門脈自動抽出SWの開発①CT入力後、ラインフィルタと呼ばれる血管強調処理と領域成長法による血管の抽出、さらに血管構造解析を行い、1点指定による末梢門脈まで自動抽出を可能にしたSW (Hariyama-Shimoda Soft: HSS)を開発した。HSSを用いと従来のSynapse Vincent version 2(SVver2)を用い、門脈本幹を1点指定し自動追跡1回でどこまで門脈を抽出できるか比較検討した。②HHSをPCに搭載し、シースルー型ヘッドマウントディスプレー(AiRScouter WD-)と接続し、シミュレーション画像をAiRScouter WDに投影し、術中のモニターと接続しUS画像と比較、或いは実際の肝臓に投影し腫瘍や血管の位置確認を行った。 結果:①疾患の内訳はHCC2例、CCC1例であった。HSS画像は3例とも末梢まで抽出が可能であった(図1a-3a)。末梢の一部で誤抽出と思われる部位が見られた(図1a-3a、円)。SVver2は、3例とも末梢までの抽出が困難であった(図1b-3b)。 ②従来のシミュレーション画像確認のための視野移動は必要なく、シミュレーション画像の有効活用がされた。 考察:新たに開発したソフトウエアを用い門脈抽出を行った。1点指定で末梢まで抽出は可能であったが、肝静脈と思われる誤抽出も見られた。今後、AiRScouter WDとHSSの接続でシミュレーション画像の有効利用が期待された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
既に、3回の研究会、学会に発表し成果を上げている。また、開発したソフトとエアースカウタ―との接続が可能と判断され、実際の手術にも使用できている。
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今後の研究の推進方策 |
ソフトウェアーの正確性を追求し、門脈構築から、肝領域volumeの測定に移る予定である。さらに、正確な切除容量がシミュレーション、ナビゲーション出来ているか研究を進めて行く予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
臨床応用した結果を研究会、学会に参加し発表していく予定で、参加費、旅費として使用する予定である。
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