研究課題/領域番号 |
24500242
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
下田 貢 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90332999)
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研究分担者 |
張山 昌論 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (10292260)
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キーワード | 3Dシミュレーション |
研究概要 |
目的:肝臓手術における術前シミュレーションはすでに一般化しているが、3D画像をいかにナビゲーション画像として術中に活用していくかが課題である。近年では、術野にiPadや3次元実態モデルを持ち込んだナビゲーションなどが導入されている。我々も、肝臓解析ソフトウェアHSSにシースルー型ヘッドマウントディスプレー(AiRScouter WD-)を接続し、術前シミュレーション画像を実際の肝臓に投影したり、腹腔鏡手術でのポート位置確認などのナビゲーションとして活用をはじめた。しかし、現在のシステムでは術者自身での術中画像操作が不可能であり、術者操作が可能なインターフェースが必要であった。そこで、現在術者の手背に装着可能なマウス(3次元ユーザーインタフェース:エアマウス)の開発に取り組でいるので報告する。方法:エアマウスでは,手術時に術者の動作の制約を少なくすることや,機器の配置の制約を少なくするために,ワイヤレスでPCとデイバス間での通信を行うようにした。また,手の向きを得るためのセンサーとして,加速度センサーを用い,その情報をマイコンによりデータ処理することにより角度情報を得る.無線モジュールをPCのUSB端子に接続することにより,エアマウスとPCの通信が可能となる.PC側ではHSSでエアマウスの方向き情報を取得し,3次元画像を回転させるソフトウェアライブラリを追加した.結果:センサーの角度情報を正常に取得し,無線によりPC上の3次元画像を回転できることが確認された。考察:加速度センサーを用いることにより,術者による3次元画像を直接操作できる可能性が示された.今後は、手の動き情報などを取得し,より高度な操作を簡便に行えるユーザーインタフェースの検討とマウスの小型化に向けた検討を行い、ナビゲーションシステムとして利用可能か開発をしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
ソフトウエアの開発も進み順調に臨床応用に向けて進んでいる。今後は、ope室にも導入予定。
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今後の研究の推進方策 |
臨床症例を蓄積して、ソフトウエアの精度と今後の改善、改革を図る予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
人件費、旅費に予算が使用されなかった。 最終年であり、前年よりも研究会、、学会などへの出席、発表が増えることが考えられる。また、最終的な打ち合わせを多く持つ予定であり会議費などで支出が必要になると考えられる。
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